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この小さなひと口が、あなたを包む愛でありますように
マドレーヌは
聖母を讃えるスイーツ…
そのようないわれもあります
いつどのようにかは
わかりませんが
スイーツというものが生まれて
スイーツというものを通して
宇宙が私たちに知ってほしいことが
あるような気がして
私はじっと
耳をすませているのですが
まだ、よくわからないでいます
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本場フランスのマドレーヌは
ドゥミ・セック(半生菓子)らしく
パサッとして
口溶けのよいものらしいですが
このマドレーヌは
表面はサクッと、中はしっとり…
そのため、グラニュー糖は少なめに
パート・ダマンド(ローマジパン)と
蜂蜜とトリモリン(転化糖)を加えて
キメが細かくなるように
生地を一晩寝かせました
その後、37度にした溶かしバターを
混ぜていきますが
レシピにより50度ぐらいとか様々…
37度ぐらいだと
ミルキーで、濃厚で
しっとりとした食感を与えます
卵などの水分と混ぜやすくするには
40~45度がよいのですが
バターの温度が高いと
ベーキングパウダーが
反応してしまいます
低くても生地が締まってしまうので
作りたいマドレーヌの食感や
今の季節の温度との
バランスとりながら…です
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2019年、パリのノートルダム寺院は
火災により燃えゆく姿を
世界中の人に見せました
フランスの人たちは
崩れゆくノートルダムを見ながら
自然と「アヴェ・マリア」を歌ったと…
ノートルダムは「我らが貴婦人」
聖母マリアを顕しています
火災のあとも
コロナ禍があったりしましたが
人類の歴史は
多くの苦しみがあり
そして私たちが直面していること…
人口、食料問題
公害、自然破壊、国家間の不安定
都市の財政破綻、難民問題
破滅的な武器の保有
いくらでもあります
ですが、その苦しみでさえ
私たちが真に愛の時代へと向かう
進化に伴う苦しみで
これは、宇宙的な計画の一部で
とても個人的な
瑣末とさえ言われそうな
苦しみであったとしても
その苦しみは
聖なる愛の名において
引き受けられた崇高なものだと
私たちは深いところで
知っているのかもしれません
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どんなに苦しいときでも
ずぶ濡れで、うなだれているときでも…
どれほど酷くて
冷えきっているときでも
あなたを抱きしめて
つつむような愛があること
忘れないでね
思い出してね
祈るように…
スイーツを焼きます