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Z世代が求める「キャリア安全性」に対する上司の役割

現在「上司と部下の伝達をスムーズにし、活き活きとした職場に甦(よみがえ)させる」本を制作中です。
上司と部下の関係はいつの時代にもあり、歴史を辿れば「今の若者は……」という言葉はピラミッドに書いてあるそうです。
本の制作当初は、「指示が伝わらない部下に対して、上司はどう指導したらよいか」と考えていたのですが、よく考えてみたら部下も上司に対して言いたいことがあると気づき、上司も部下もハッピーになる本にしようと、著者に原稿を依頼しています。
 
「今の若者は……」という言葉は、大人から見て若者は「やる気がない」「自分から勉強しようとしない」「難しいことをしたがらない」「すぐに諦めてしまう」というような思いを持っているということです。
昭和世代の私は、自分も若い時にはそう言われてきたので、実感として分かります。
今から40年前頃には、一風変わった若者を「新入社」と呼んでいたこともありました
 
そして現在は、Z世代です。
「今の若者は……」という状況は変わらずに存在していると思いきや、そうでないという記事を見つけました(弥報Online)。
 
「20代を中心とした『Z世代』と呼ばれる若者たちは、震災やパンデミックによる不況を経験し、社会や将来の予測不可能性を強く実感している世代です。
また、生まれたときから少子化が進み、日本経済が右肩上がりに成長するイメージを持っていません」
だからこそ
「自分の人生を安定させるために成長したい」
「市場価値の上がるキャリアを積んでいきたい」
という思いを持っている傾向が強いというのです。
そして
「このような価値観を持つZ世代の育成には、“令和時代に即した関わり方”で『キャリア安全性』を高める指導をすることが重要です。
キャリア安全性とは『市場価値が身に付く仕事をしたい』、言い換えると『転職に困らない力を身に付けたい』という欲求」だそうです。
 
それだけ聞くと、私はちょっと個人主義的ではないかと思ってしまいます。
もちろん自分に力を付けた人の中で、会社を辞めて独立する人もいます。それも人生の選択ですから、挑戦できる人はその道に進めばよいと思います。
残る人は、「キャリア安全性」を高め、その職場で力を発揮していく。そして自分が上司になったら部下に見本となる生き方を継承していく。
 
ここまで書いてきて、結局生きる力は人から与えられるものではなく、自らが身につけていくことだと改めて感じます。
さりとて、若者の世代が変わっても上司はそれを支援する。それが上に立つ人の役割であり、それを果たすことで自らも成長し、会社にも国家社会にも貢献する。
そのように思いました。

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