ストームヴィル城の影(エルデンリングDLC考察)
どもども。ちょっと予定していた記事執筆が遅れているので、今回はその繋ぎとして、ストームヴィル城についての考察を書きました。一章でストームヴィル城の情報について纏め、二章で考察をしていきます。
1.ストームヴィル城の情報
まず最初にストームヴィル城を観察することによって得られる情報について纏めていきましょう。
1-1.城の状態
ストームヴィル城で印象的なものは、無数の穴や傷跡、城に絡みつく茨の存在でしょう。
この城で一体何があったのでしょうか?まず、この城の流刑兵が装備している≪蝕まれた革盾≫のテキストを見てみましょう。
テキストから、”城の損傷は、接ぎの呪い、又は、城の深くに接ぎの呪いよりもおぞましいものが隠されていることが原因であるという噂”があることが分かります。接ぎの呪いとはストームヴィル城のボスである”接ぎ木のゴドリック”のことでしょうか。そして、城の深いところに隠された存在は接ぎ木よりおぞましいことだと仄めかされています。実際に、地下深くには異形化した”黄金のゴッドウィン”の遺体だと思われる存在がある。
近くの血痕にて、魔術師ロジェールさんがDEATH BLIGHTED(呪死?)しているところが確認できます。また、ゴッドウィンの異形化した遺体は、狭間の地では、このストームヴィル城と王都ローデイルの直下の死の根の底に存在します。影の地においては、地下墓の二か所に存在します。
1-2.城の損傷の具体的な状態
城に空いた穴について観察してみると興味深い傾向があることが分かります。まず、この穴の損傷は、城の東側には全くありません。そして、海側である城の西側に穴の損傷は集中しています。黄金のゴッドウィンの遺体が存在するのは城の西側であり、そのことと何か関係があるのでしょうか。
また、西側の穴の損傷にも興味深い特徴があります。その損傷には、”完全に壁を貫いた穴の損傷”と、”貫かれていない窪んだだけの損傷”の2種類があります。そして、貫かれていない窪んだだけの損傷にはある傾向があります。その傾向とは、窪んだだけの損傷は壁の西側側面にしか存在しません。壁の東側(城の内側)の面には窪みの損傷は見当たりません。
このことから、この損傷は、西の海側から何か砲弾のような攻撃を受けて出来た穴と窪みだと分かります。
また、穴の損傷だけではなく、切り付けられたような傷跡も見られます。一番分かり易いのは、”接ぎ木のゴドリック”と戦った場所にある円柱状の建物ですね。これらの損傷も建物西側の面に集中しています。
1-3.ストームヴィル城と王を待つ礼拝堂の空間
ストームヴィル城の西側海沿いの、坩堝の騎士が出現する辺りも興味深い光景があります。ここでは、建物の残骸が見られます。
崩れ方から考えると、過去に地面はもう少し海側に伸びていたように推測できます。
更に、海側に見ることができる王を待つ礼拝堂にも興味深い箇所があります。ストームヴィル城には城に絡みつく茨が見られますが、王を待つ礼拝堂にも茨が見られます。
このことから、王を待つ礼拝堂とストームヴィル城は地続きだった可能性があることが分かります。この2つの間には”何”が存在したのでしょうか。
1-4.ストームヴィル城情報まとめ
簡単に情報を纏めると
・城には、穴や窪み、切り付けられたような損傷が無数にある
・城に絡みつく様に茨が存在している
・全体的に、西の海側から攻撃を受けたような傾向が見られる
・ストームヴィル城と王を待つ礼拝堂の間は繋がっていたような痕跡が見られる
・城の地下には、異形化した黄金のゴッドウィンの遺体がある
・異形化したゴッドウィンの近くには魔術師ロジェールの血痕がある
こんな感じではないでしょうか。
2.考察
では、考察に移っていきましょう。
2-1.攻撃を仕掛けた存在
ストームヴィル城は、穴や窪み、切り付けられたような損傷や茨の跡が残るような攻撃を受けたことが分かりますが、その全てを満たす攻撃をしてくる存在がDLCにおいて出てきます。そうです。それは、”影樹の化身”です。
影樹の化身は、黄金のつぶてを放ってきます。城にできた穴や窪みはこの攻撃によって受けたものだと考えられます。
また、建物についた切り付けられたような損傷は、蔦のような手により切り付けられたものでしょう。
そして、茨による攻撃も行ってきます。城に絡みついた茨はこれが原因でしょう。
これらのことから、王を待つ礼拝堂とストームヴィル城の間には、影樹の化身が過去に存在したと考えられます。そして、影樹の化身が存在したということは、影樹そのものも存在したのだと考えられます。
2-2.影樹の正体
しかし、なぜこんなところに影樹が存在していたのでしょうか?影樹の化身を倒すことによって得られる≪影輪草の追憶≫から手に入る祈祷≪影の地≫のテキストを見てみましょう。
正直、なんのこっちゃい!って内容ですが、テキストの”迸り”という単語に注目してみましょう。”迸り(ほとばしり)”とは、ネットで検索すると、「飛び散る水、しぶき」と出てきます。黄金のつぶてをしぶきのように放つので何となくイメージと合っていますね。しかし、”迸り”には他の意味があります。迸り(ほとばしり)は別の読み方をすると迸り(とばっちり)とも読み、読み方の通り「まきぞえ、とばっちり」を意味します。これらのことから、影樹とは、黄金の力を秘めており、まきぞえ・とばっちりを受けた存在なのではと推測できます。
では、そういった存在が何かと言うと、”黄金のゴッドウィン”だったと考えられます。当然名前から、ゴッドウィンは黄金の力を持っていたことが分かります。そして、まきぞえ・とばっちりは、”陰謀の夜”に魂を殺されてしまったことを示唆しているのではないでしょうか。”とばっちり”と聞くと、そんな雑な理由で殺されたの?!と思うかもしれませんが、陰謀の夜は、何か大きな目的遂行のためにゴッドウィンが犠牲にならざる負えなかったと解釈できるかもしれません。魔術≪拒絶の刺≫のテキストにはこう書かれています。
”見棄てられた”という表現は、積極的に殺されたというより、仕方なく犠牲になったことを表しているのではないでしょうか。
しかし、少し突飛な考察にも思えるのでもう少し影樹について見ていきましょう。影樹の化身を倒すと≪影輪草の追憶≫が手に入ります。このことから、”影樹”と”影輪草”は深い関係にあることが分かります。追憶にも大事なことが書かれていると思いますが、影の地で手に入る素材≪影輪草≫と、追憶から手に入る≪影輪草の大花≫を見てみましょう。
”内に強い聖性を宿している”とは、ゴッドウィンの黄金の力を指していると考えられます。また、二つの花の見た目に注目してみましょう。前に髪が垂れ下がっている所がどことなく、ゴッドウィンの姿に見えなくないでしょうか?
み、見えますよね!(汗)もっと言うと、影樹から滴り落ちる樹液も前面に垂れ下がった髪に見えてきますよね?
きっとゴッドウィンのメタファーです。(ごり押し)
この話はこの辺りで終わらすとして、ストームヴィル城の異形化したゴッドウィンの遺体に話を戻しましょう。
地下に埋められた異形化したゴッドウィンは、恐らく、根の大元の存在だと考えられます。そして、ストームヴィル城地下で根を張り、現在の海側の方に根を伸ばし、影樹を生やし成長させたのだと考えられるのではないでしょうか。
2-3.DEATH BLIGHTED
ストームヴィル城地下のゴッドウィンの近くでは魔術師ロジェールが状態異常のDEATH BLIGHTEDで殺されている血痕が確認できます。
blightは「植物を枯らす」という意味があるので、DEATH BLIGHTEDは「枯らされることによる死」と捉えることができます。いや、ちょっとダサいのでやっぱり「死に至る枯れ」でいきましょう。これは、異形化したゴッドウィンには他の植物を枯らす能力を持っていると考えられます。このことから、巻き付く様に捩じれた木は、巻き付いた木を枯らそうとしている状態だと考えられるのではないでしょうか。すなわち、影樹とは、元の木と巻き付いた木の二本で構成されていますが、ゴッドウィンが木に巻き付いて、枯らそうとしている状況にあるのかもしれません。
3.残る疑問
影樹がストームヴィル城の西側にあったのではないかと考察してきましたが、この影樹、どこに行ってしまったのでしょうか?単純に考えると、影の地に影樹があるので、そこに何らかの方法で移ったのではないかと思いますが…しかし、異形化したゴッドウィンから影樹が誕生したとすると、深き根の底のゴッドウィンや、影の地の地下墓のゴッドウィンからも根が伸び、影樹が誕生するので、ストームヴィル城にあったものと影の地の影樹が同一のものともまだ言えません。
今回の考察は以上です。影樹は、異形化したゴッドウィンから誕生し、ストームヴィル城と王を待つ礼拝堂の間にあったのでは、という考察でした。
4.おわり
読んで頂きありがとうございました。この記事を書いている間に、予定していた記事の方も前進しましたので、そちらも、まあ…気長に待っていただければと思います。あまりに時間がかかるようだったら、また繋ぎの考察記事を書きます。スキ(いいね)やちょっとした感想など、何かリアクションがあれば捗りますのでよろしくお願いします。