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「そんなことしてたら、子どもをダメにしちゃうよ」

うちの息子はHSCなのですが、私は息子が中1になるまで、その認識がなく、というかうすうすは気づいていたはずなのですが、腑に落ちていませんでした。小1から学校は行ったり行かなかったりで、今振り返るとその時その時でちゃんと理由があってのことだったのですが、私はとにかく学校に行ける環境を整えるほうに神経を使っていて、息子の様子や気持ち、そういう一番大事なところをちゃんと見てなかったな・・と思います。小学校の6年間、それはそれはいろいろな事があり、私はというと、「なんでうちはいつもこうなんんだろう」って、結構な心労でした。つまりは、彼の特性を理解するどころか、結局のところ、学校に行っていればよし、行っていない時はダメ。ダメだったんだと思います。受け入れられなかった。それはまず親としての自分に対する「ダメ」で、結果的に息子に対しても「それじゃダメだよ」サインを出していたんだと思います。
迎えた中1。最初の2週間、毎日普通の時間に登校していたので、あーこれで大丈夫だな、あーやっと楽になった、と内心思っていました。小学校の6年間を振り返って、しみじみ大変だったなーと思いを馳せて涙したり。
だから2週間経った朝、「行かない」って言い出した時、「また?」って思ってしまった。HSCの息子ですから、私のオーラをびんびん感じ取っていたと思うし、私のリアクションもお見通しだったはず。それから毎朝「行くの、行かないの?」って問いただす日々。見ればわかるだろうって話なんですが、どうしても言っちゃう。言い方、声のトーンも、明らかに行かないことをとがめる感じだったと思います。そんなことを数日だったか、数週間だったか続けたある日。とうとう息子とバトルになり、モノが飛んできて部屋から追い出されました。私はもはやどうしたらいいかわからず、でもこれはまずいなという崖っぷち感はあって。とりあえず外に出て車に乗ったものの、会社に行くエネルギーは残っていなくて、ハンドルにぐったり寄りかかったまま、スピードダイヤルに登録してあったカウンセラーの先生に電話したのでした。私は自分の対応を含め、ありのままを包隠さず先生に話しました。そこで先生は一言「あんたそんなことしてたら子どもをダメにしちゃうよ。」

この一言。頭にブロック塀が落ちてきたくらい衝撃でした。「1人の人間の人生をダメにしてしまう」というその恐怖をじわじわと感じ、同時に私にそんな権利はない、という理解が、全細胞に深く深く染み込む感じがしました。
その日、一応会社に行ったのですが、帰ったら、私の机の上に「死ね死ね死ね死ね」といっぱい書かれたA4の紙と、ハサミで切り裂かれたスリッパが置かれていました。朝の先生の一言が染み込んだ後だったので動揺もなく、ただ「あーそうだよね」と納得。
その日から全てを変えました。対応を変えたとか、言葉がけを気をつけるようにしたとか、そんな程度じゃない、「すべて」を変えました。失った信頼を取り戻すのは簡単じゃない。息子が学校に行かなくなったあの日から2年間、小さなことを毎日毎日積み重ねていきました。そういう中で得た気づきと、HSCについて学ぶ中で得た気づきをここに書いていきたいと思います。

文科省の調査によると、令和4年度の小・中学生の不登校者数は約30万人と、過去最多だそう。不登校だけでも悩んでる親御さんはいっぱいいると思います。でもね、不登校含め、今目の前にある状況は、子どもさんにとっても親によっても、必ず意味があると思うんですね。It's happening for you, not to you.  子どもとの信頼関係を築きたいと心から思うなら、必ず道は開けます。不登校も心配ないと思います。
子どもは一人ひとり違うので私の経験が役に立つかどうかはわかりませんが、少しでも役に立てばいいし、特に自分を含めHSPの親は、励まし合ったり勇気づけあう場が必要じゃないかなという思いもあって、そういう気持ちで書いていきます。
#HSP子育て #HSC #不登校 #勇気づけ  

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