【エッセイ】日帰り一人旅

週末に日帰りで一人旅というのが、最近の私のリフレッシュになっています。

この短いエッセイも、電車に揺られながら書いています。目的地は、日帰りで帰ってこれる地域をおおまかに頭に描き、後は駅に向かうだけです。

ホームに来た電車に、おもむろに乗り込みます。行先は、日帰りで帰ってこれる範囲内なら、行き当たりばったりでOK。私は、あえて計画を立てません。席に座って、さあ出発です。

電車のガタンゴトンという音と振動が、まずとても心地よく、すぐに日常のことを忘れさせてくれます。これは、何か人をリラックスさせる周波数の波動と関係しているのでしょうか。安眠している人もいます。

車窓は見慣れた街の風景から、徐々に郊外を抜けて、青々とした田んぼに出会ったり、雑木林を駆け抜けたり、そしてトンネルを抜けると、突然波しぶきを上げる碧い大海原だったりもします。駅に近づくと、住宅地や商店などが現れたりもします。この辺りで暮らしてみるとどんな生活になるんだろうな、とふと想像してみるのも、おもしろいものです。

終点まで乗ってみてもよし、車窓が気になって、途中下車するのもよし、終点に飽き足らず、さらに乗り継いでもよし、あるいは乗り潰すだけでもよし、今日は一人で自由なので、なんでも好きにしてもらえばと思います。

知らない町に降りたら、ブラブラと歩いてみるのも楽しいものです。ある町に年季の入った古本屋がありました。入ってみたら、書棚に所狭しと雑多な本が並んでいます。この町の人たちの読書の嗜好が、垣間見れたり、まだ古本屋が残っているのは、本を古本屋で売ったり買ったりする習慣が残っているのかなと想像してみたりしました。

「孤独のグルメ」のように、腹が減って、フラリと知らない店に入るのも、当たり外れはありますが、知らない町で好きなものを注文して、食べるご飯はまた格別の味です。先日は、初めての町でたまたま見つけたインド料理屋が当たりでした。店主もインドの方で、食べたことのない本格インド料理を、リーズナブルに堪能できて、大満足でした。

帰路には、ちょっと贅沢に、特急などに乗って、ビールで喉を潤すと、心地よい疲労とともに日帰り旅の満足度は増すかもしれません。

日帰り一人旅、個人的にオススメです。

#エッセイ #旅行 #一人旅  



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