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マンション価格を分解したら見えてくる、本当によいマンションとは?
こんにちは。マンションKINGです。
8/11付の日本経済新聞に掲載されていたのですが、「六本木など、一部の都心中古マンション価格が新築の3倍に」まで上がっているようです。
例えば、8,000万円で購入したマンションが数年後に2億4,000万円ですよ?夢がありますよね。
ただし、日本もいよいよマイナス金利を解除した影響により、今後もマンション価格が右肩上がりに推移するかは意見が分かれるところですが、せっかくマンションを購入するならば、上記のようなマンションを選びたいですよね。
そこで今回は「よいマンションとは何か?」を解説します。
【結論】 土地の価値が高いマンションを選ぼう
1. マンション選びの基準
そもそもマンションを購入する際、何を基準に選ぶのでしょうか。
各不動産ポータルサイトにも共通して掲載されているのは、主に以下の項目です。
立地(駅からの距離)
価格
間取り(広さ)
周辺環境
災害リスク
建物のスペック(ブランドマンション等)
選ぶ基準の優先順位は人それぞれですが、「よいマンション」とは、資産価値が落ちないマンションを指し、それらの多くは土地の価値が落ちにくいマンションです。
例えば、駅からの距離も遠く、交通も生活も利便性に欠ける土地に、建物だけハイグレードなマンションがあったとしましょう。これは原則「選んではいけないマンション」といえます。
少し具体的に解説しましょう。
2. 新築マンション価格 = 土地代 + 建築費 + ディベロッパーの利益
![](https://assets.st-note.com/img/1724158143200-SqLYUyiSND.png?width=1200)
まず、新築時のマンション価格がどのような構成になっているかを考えたとき、図1のような内訳に分解できます。
例えば、分譲価格が1億円のマンションがあるとすれば、
土地代:4,000万円
建築費:4,000万円
ディベロッパーの利益:2,000万円
というような内訳になっています。(あくまでもざっくりとしたイメージです)
土地代というのは、マンションディベロッパーが土地を仕入れる際の費用です。都心部で交通利便性がよいほど土地代が高くなるのはなんとなくイメージできますよね。
ここに建築費が乗ってきます。昨今のマンション価格上昇の大きな要因として、建築費の高騰が挙げられます。足元は資材価格よりも人件費の高騰が止まらないと大手ゼネコンやディベロッパーからは聞いています。
さらに金利支払いというのもあります。マンションディベロッパーが上記土地代や建築費を借入によって賄う場合のコストです。規模が大きいマンションほど、またマンション完成までの工事期間が長いほど、金利支払いの負担も大きくなります。
そしてこれらのコストに加えて、マンションディベロッパーの利益(マンション販売額の10〜20%と言われています)が乗り、最終的にマンション価格が決定するのです。
3. 土地の価値は落ちないが、建物の価値は下落していく
マンションに限らず、不動産の価値は土地と建物に分けて算出します。
まず、土地の価値は基本的に下落しにくいとされています。よほど大きな災害でもない限り、その姿・形が変わらないからです。
一方で建物については、歴史的建造物や一流建築家の作品等でない限り、築年数の経過とともに価値が下落していきます。
これは「外壁が劣化していく」「設備が老朽化していく」等の見た目だけの話ではなく、税法や会計上の観点からも、明確に定められています。
(例)
・建物には耐用年数が定められ、減価償却することができる(土地には適用なし)
・固定資産税について、土地分は市況の変化により微動するが、建物分は3年ごとに着実に落ちていく
つまり、図1のマンション価格の構成を考えたとき、できるだけ土地の割合が高い不動産ほど、長い年月が経っても資産価値が落ちにくい「よいマンション」ということになります。
4. 選んではいけないマンション
上述のとおり、マンションを選ぶポイントは、土地の価値が高いことです。
逆に言えば、土地の価値が低いマンションは買うべきではないです。
つまり、都市部ならばよくて郊外ではダメなのか?というと、そういうことではありません。郊外でも土地の価値が高い場所はたくさんあります。
私がいう「価値が低い土地」とは、以下の項目のうち2つ以上あてはまるものを指します。
①交通利便性が低い(ex 駅から徒歩15分超)
②明らかに過疎化が進み再開発の見込もない
③災害リスクが高い
よほど市場価格よりも低いマンションがあれば別ですが、基本的には上記項目にあてはまるエリアのマンションは避けた方がよいでしょう。
5. まとめ
マンションを選ぶ際には、土地の価値が高いマンションを選びましょう。
これは、マンション購入で失敗しないための原理・原則的な考え方です。
ではとにかく土地代が高い都心のマンションを買えってことか?というと、そうではありません。土地代が高い=土地の価値が高いというのはニュアンスがやや異なります。
都市部でも郊外でも、相対的に土地の価値が高いエリアがあり、そのエリア内でも相対的に価格が安い(適正価格またはそれ以下)のマンションをできれば選びましょうということです。
これについては、今後エリアごとの土地価格やマンション募集・成約価格データを掲載していきます。これらを比較することで、適正価格またはそれよりも安い価格でマンションを購入できるかもしれません。
多くの方にとってマンションは人生で最も大きな買い物になります。マーケット情報と照らし合わせることで数百万円〜数千万円の節約になる可能性があります。
少しでも皆さんの資産形成の一助になるよう努めますので、是非フォローをよろしくお願いします。
マンションKING