ドミトリーのソファで夜を明かす。
ソファを貸して貰える事にホッとしていた。これで、外で徹夜は免れた。「5分ほど待ってて」とレセプションのお兄ちゃんに言われて何やら作業が始まる兆しをみせている。ソファもここでは無く、上の階の先日泊まった小さなバルコニーが有る所を使うのか、なんか何処かに布団を敷いて貰えるのか、何もわからないなりに私の期待つのるばかりである。
するとガンガンに電話が鳴ったり、色々な人種の人たちが夜遅くチェックインにやってきた。このレセプションのお兄さん達もどうやら気がついたようだ。そう 他のホテルの部屋の値段が高くなってきた事を。それもいつもと違う異常さだ。
そんな時にWブッキングが出たりでてんやわんやだ。段々と忙しくなってしまい、終いには、徐々にではあるが私の相手は後回しになっていった。
もう遅い時間だったが、お客さんも来始めていた。西洋人が多い。多分誰か泊まって良かったので、西洋人が見るサイトで色々と広まっているのだろう。女性客もたくさんいる。
レセプションのお兄さん達のそんなお客との対応を眺めながら まぁ、なんとかなったとホッとしていた。
そして1時間は過ぎていったであろう。もう
声を掛けても良いと思い、「上の階の方が良い?それともこのソファが良い?」と声を掛けてみたところ、どっちでも好きな方で良いよと。でも向こうは長椅子で固いからこちらの方が良いんじゃないかなと。
そ、そうか あちらは小洒落たバルコニーのようなものが併設されていたようだったがソファと思い込んでいた物が、長椅子だったのか。
「了解した、じゃあこちらを使わせて貰うことにする。」ただクーラーが効きすぎているので、なんかブランケットなどがあると良いのだが…」忙しいのにこんな哀れな男にも
お兄さん達のにこやかな応対は嬉しい。「申し訳ない このバスタオルで良い?」「いやいや有難いです」といって まぁいけるでしょとバスタオルを受け取った。期待が過ぎた。