自傷の傷跡の治療を受けるかもしれない【自傷と向き合う#1】
ので、記録を残すためにnoteを始めました。
わたしには自傷の傷跡があります。
左利きなので右腕、手首から肘までの間にかけて、親指側にも小指側にも、主にカッターで切った細く白い傷がたくさんあります(厳密にいえば、腕以外の場所にも少しはある)。
自傷は13歳くらいの頃に始まり、一番ひどかったのは17〜22歳くらい、そのあとはだんだん減っていって、おそらく最後に切ったのは29歳だったと思います。
自傷自体は、色々な出来事があって、現在では「しなくてもなんとかなるかな」と思えるまでになりました。(このあたりは今後詳しく書きたいところ)。
その代わりに頭をもたげてきたのが、傷跡に関する悩みです。
いつからか、長袖以外が着られなくなりました。夏が来るのが毎年憂鬱でした。「暑くないの?」と聞かれることが怖くなり、夏場でも違和感がないような長袖を探し続けました。長袖を着ていても、袖が捲れるのが怖くて、人前で右腕を上げることをためらうようになりました。
幸い、友人やパートナーは理解がある人が多かったのですが、知人にバレたらどうしよう、という恐怖が常につきまといました。仕事で人前に立ったり、多くの人と継続的に関わるようになってからは、より「隠さないと」という気持ちが強くなりました。ごくまれに、知人がリストカットについて話をしていると、血の気が引きました。
そもそも、自分が明かしたくない過去の葛藤や悩みを、傷跡が見られることによって勝手に知られてしまう気がして、それも嫌でした。
自傷は孤独な悩みでした。打ち明けられないという意味ではなく、共有できないという意味で。
切りたいと思う気持ち自体が、非自傷者とは共有できない。理解しようとしてくれているのは痛いほど伝わっても、「切らないでほしい」と心配する人に「切ってはいけない理由が心の底から分からない」とは言えない。傷跡に悩んでいることは話せても、それに対してどう対処すればいいかを分かち合えない。
そういうとき、同じ境遇のインターネット上の誰かの発言に、わたしは救われていました。
特に傷跡の隠し方については、色々な方法を調べ、体験談を読み、月並みですが「同じように苦しんでいる人がいて、その人もがんばっている」という事実に慰められたりもしました。
だから、誰かにとってそうなれたらいいと思って、誰にでも閲覧可能な環境に記録を残します。
最初に自傷をしてから約20年の月日が立ちました。
なんとなく、ようやく自分の傷に向き合うフェーズに来たのかもしれない、と思っています。
切らなくなった今でも、自傷やそれにまつわる葛藤を直視しようとすると、心が大きく揺さぶられます。それでも、自分がどのように感じているのかを冷静に眺めることができるようになってきた、と感じています。
この場所で、葛藤を、自分の感情を、切り離さずに味わい、それらを言語化していきたいです。