プロ野球ドラフト会議指名予想

10月24日（木）開催予定のプロ野球ドラフト会議。開催まで1月を切り、
各球団の候補選手の絞り込みも最終段階。プロ志望届も続々と提出される中
各球団の指名予想を独断で予想してみたい。今回はセ・リーグを考察する。

・東京ヤクルト
２連覇を達成したものの、今期は最下位争いと成績は低迷。近年は投手を中心に獲得するものの、故障者が相次ぐ。ドラフト1位選手で先発投手として戦力となっているのは、2年目の吉村投手くらい。このような状況であれば通常は、‘‘投手中心の指名‘‘となりそうだが、実は悲惨なのは野手。山田選手の衰え、塩見選手の故障に加え村上選手のMＬＢ流出も確定的。そのため今ドラフトにおいてはチームの中軸を打てる野手の獲得、並びに山田選手の後継たる内野手の獲得が早急に求められる。
※1位指名予想
西川 史礁 （外野手） 青山学院大学
佐々木 泰 （内野手） 青山学院大学

・中日
立浪監督の元、過去ドラフトでは遊撃手を複数名指名する等、野手の上位獲得が目立つ。また唯一投手で1位指名した仲地投手も、未だ1軍で戦力になっていない。大野投手や柳投手の加齢による衰え、小笠原投手のＭＬＢ挑戦の可能性もあり、近い将来先発投手で残りそうなのは高橋投手くらいと、先発投手の獲得が急務。
※1位指名予想
中村 優斗 （投手） 愛知産業大学
藤田 琉生 （投手） 東海大学相模高

・広島
昨年は常広投手を事前公表の末獲得。その他先発投手陣については大瀬良投手、九里投手等とりあえずのコマ不足はなさそう。抑えについても栗林投手が健在のため、投手については上位で焦って指名する必要性は感じない。問題は野手。今季も投手陣が引っ張って8月まで上位争いを行ってきたが、9月
に入ると投手陣に疲労が見られ、チーム成績が急降下。そのため今ドラフトで獲得が求められる選手は、鈴木誠也選手が抜けた穴が埋めきれないチームの主軸を担う打者となる。
※1位指名予想
西川 史礁 （外野手） 青山学院大学
渡部 聖弥 （外野手） 大阪商業大学

・横浜DeNA
今季は終盤までＡクラス争いを行えるチーム力を発揮している。原動力は
牧選手を中心とした打力と主戦投手である東投手。リリーフについても勤続疲労が目立つ山崎投手に代わり森原投手が救援を担い盤石の体制。そのため
チームとして‘‘このポジションの選手を補強‘‘ではなく‘‘ポジションに関係なく
一番評価の高い選手‘‘を指名できる状態。敢えて補強ポイントを挙げるなら
今永投手が抜けた後釜となりえる投手か。
※1位指名予想
金丸 夢斗 （投手） 関西学院大学
篠木 健太郎 （投手） 法政大学

・阪神
昨年優勝し、今期も9月現在で2位と安定したチーム成績となっている。野手
では井上選手がスタメンに名を連ねる等、近年の指名選手が順調に育っている印象。その反面捕手を近年獲得しておらず、梅野選手が健在のうちに後継を育成したいところ。そのため、今ドラフトにおいては捕手の上位指名が予想される。
※1位指名予想
金丸 夢斗 （投手） 関西学院大学
石伊 雄太 （捕手） 日本生命

・読売
今季は菅野投手の復活もあり、リーグ制覇は濃厚。近年獲得した先発投手だだけでなく、フロント主導で中継ぎ投手の層を厚くしたことが今季の躍進につながっている。抑えの大勢投手も故障から復活し、投手力については充実したラインナップ。野手に目を転ずると、岡本選手のＭＬＢ流出の可能性があり野手確保が急務かと思われたが、浅野選手の台頭によりその必要性も薄まった印象。そのため、全球団で一番指名傾向が読みずらい状況となっている。敢えて補強ポイントを探すなら、昨年27歳の森田投手を2位指名した左投手か。
※1位指名予想
金丸 夢斗 （投手） 関西学院大学
藤田 琉生 （投手） 東海大学相模高

とりあえず、各球団の簡単な補強ポイントと指名予想を行ってみました。当然「そうじゃないだろ」というご意見はあるかと思います。ただ総論で言えることは、今年は目玉選手はいるものの、所謂外れ1位クラスの選手が少ないこと。筆者が考えるのどの年でもドラフト1位確実（所謂目玉選手）と言える選手は金丸投手、中村投手、宗山選手、西川選手の4名。加えて篠木投手、石塚選手は例年でも外れ1位と評価。外れ1位候補を加えてもここまで6名のみ。あと6名は各球団の好み、補強ポイントに合致した選手を繰り上げて指名することとなります。ここに挙げていない上位候補選手としては、社会人だと竹田投手（三菱重工West）、大学生だと徳山投手（環太平洋大）
高校生だと今朝丸投手（報徳学園）、清水投手（前橋商）箱山選手（健大高崎）、斎藤選手（金沢高）あたりでしょうか。正直2位ならともかく、1位指名となると繰り上げ指名になるのではと考えます。昨年と異なり、大学生の外れ1位候補少ないことがより拍車をかけている印象。ただ今年は高校生に中位～下位候補で面白い選手が多いため、スカウトの眼力が試される年となりそうです。