世界は空(くう)なのになぜ修行するのか?
空とは何か?
「空(くう)」という言葉を初めて聞くと、何もないとか、虚無という意味だと思うかもしれません。しかし、仏教でいう「空」とは、何も存在しないということではありません。むしろ、すべてのものには実体や変わらない本質がない、という意味です。たとえば、私たちは「机」や「木」など、物の名前を聞くと、それらが変わらないもののように感じます。でも実際には、机も木も時間とともに変化しますし、その材料や形も変わることがあります。このように、物は常に変わっていて、固まった「これだ!」