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先輩とトイレの話

皆さま、お読みいただきありがとうございます

さて、今日は私の大学時代のある先輩の話です

今回は…ちょっと下品なお話になりますので
心の準備をお願いします…
とは言っても、
いつもの話も上品からは程遠いですよねww

私は大学時代にある武道をかじっていました

中々危険な武道でしたが、
師範や師範代の人柄も良くて
先輩や同輩も皆良い人達で
それなりに楽しくやっていました

そんなある日、
普段は全然稽古に来ないK先輩という

見た目はスネ夫で中身がジャイアンという
キャラの濃い方と
1対1で稽古をすることになりました

私はヘタレですので、
振り回されてぶん投げられて
決められて締められて
ボロボロでした(笑)

K先輩は技の掛け方もちょっと独特で
元々の流派に独自の解釈を加えているので
他の先輩方からは、ちょっと煙たがられてました

その日は私が逆らわずに黙々とやられていたのが
K先輩にどう刺さったのかわかりませんが、
ものすごく気にいられてしまい
稽古の後に飲みに誘われてしまいました

連れて行かれた居酒屋で
2時間ほど飲んでた頃には
真っ当な精神論や武勇伝だったので
我慢しながらやり過ごせました

ま、先輩から誘っておいて
ワリカンだったのはがっかりでしたが(笑)

問題だったのはそのあと
何故か私のアパートに行くと言ってきかず
コンビニで酒とつまみを買って
仕方なく私の部屋で飲むことに…

この時、夜中の1時半をまわってました

私は、嫌いになる人はほとんどいなくて
人を嫌いになるまで時間がかかるんですが

他人をこうだと
決めつけてしまう人は嫌いなんです

このK先輩はまさに決めつけ人間でした

私を指差しながら力を込めて語ります

「お前は石橋を叩いて渡らない人間だ!
臆病者だ!それは卑怯なんだ!」

「はあ…そうですか、卑怯ですか…
臆病と卑怯は違うと思いますが…」

「臆病なヤツは堂々と戦わずに
物陰から卑怯なやり方で攻撃するんだ!」

「私は石橋叩いても渡らないんですよね?
つまり、もとから戦わないんだから
物陰から襲う事もないのでは…」

「そうじゃない、
臆病なヤツは卑怯なやり方しかできない
そういうことなんだ!」

なんか、酔っぱらってどんどんエスカレートし
完全に罵倒のようなお説教?
になっていきました…

私も最初のうちは笑って流していましたが…
だんだんと笑えなくなってしまい…
もうあと一言二言で…キレそうな頃でした…

K先輩がトイレに向かっていきました

私は、自分をクールダウンさせようと
深呼吸したり、冷たい水を飲んだりして
K先輩を待ちましたが
トイレから中々出てきません

なんだ?まさかトイレで寝てるのか?

まだだいぶイライラしてるので
声をかけたくなかったのですが…
あまり長い時間占領されたら困るんです

私だってトイレは使うので…
と思っていると、

ガチャッ…

トイレのドアが開き

「俺帰るわ」

出てきてすぐにそう言うと
いそいそと帰っていきました

私も怒りが収まってなかったので
声もかけず見送りました

なんだあれ?
散々くだらねー説教していきなり帰るって…

わけわからんヤツだな、
もうぜったい付き合わねー!

なんとか憤りを抑えた私も
寝る前にトイレをすませようとドアを開けました


ガチャッ…


うわっ!クサッ!

むわぁーっと充満した悪臭!
まるでこの世の臭さ全てを凝縮したといっても過言ではない
苦さや辛さ、酸味やエグ味などすら感じる
酷い臭さでした

「あいつ、何を食ったらこんな匂いのん出るん?」

だがしかし、悲劇は悪臭にとどまりませんでした

洋式便器いっぱいに…
いや、周りまで飛び散った排泄物?吐瀉物?

敷いてあったマット、便座カバー、スリッパ
トイレットペーパーのカバーに至るまで
全てがダメになりました

バス、トイレが一体型だったら
どんなに良かったか…

トイレ用の洗剤を片手に

立ち上る悪臭
込み上げる吐き気
湧き上がる怒り

勇気を奮い起こし
汚れをこすり落とし
時々ため息をつき

トイレを掃除し終えた頃には
とっくに明るくなってました

くせーし、きたねーし、ねみーし

あー、アイツ帰り道で死んでくれねーかな

もはや先輩とすら認めたくない
くどくて臭くて汚いアイツ…

あ!
アイツ、逃げてるやん
便所掃除から逃げた卑怯者やん

結局、
私を卑怯者と罵っていったK先輩は
自分が卑怯者のクソヤローでした(笑)

その日から
私の中で最下級のクソヤローと化した彼が
稽古に来ても、全く知らんぷりを決め込み

K先輩は
そんな私に近づくことすらできず
全く姿を現さなくなりました

ま、今となってはどうでも…
よくないな、あれは今でも許せねー!

あの頃のアイツに
ちゃんと綺麗に片付けさせてやりたい!

んで、説教してやりたいです!

あれは卑怯者の仕業だ!ってね


あの日は…平和じゃなかったなぁ…(笑)

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