雑談 / がんばれ弱虫くん
また、悶々としている。
久々に憂鬱な朝を迎えた。
10月20日あたりから急に寒くなった。
日だって短くなって17時にはもう暗い。
私はこの時間が苦手だ。だからいつも夜風にあたりに行くのだが、未だに地元にいるため、もうどこを歩いても好奇心が刺激されなくなってきた。
夏頃、あんなに休学してリゾートバイトしてお金貯めて世界へ旅立つんだ!と言っていたのに未だ実家に留まっている自分が情けない。
短期間でお金を貯めるんだから、早朝から晩まで働くことになるのは有意に予想できたはずだ。
というか、そんなに旅に出たくてお金が欲しいのなら今だって働いてないとおかしいじゃないか、と母に言われる。
お金を稼ぎたいだけなら地元でだってできる。
その通りだ。
健康な身体と精神を持っているのにも関わらず、大学にも働きにも行かない成人した子供が家にいるなんて、たまったもんじゃないだろう。早く出なくては。何かしなくては。
複数のサイトでリゾートバイト先を探すも、なかなか決めることができない。給料を取るか?行きたかった沖縄で働くことを選ぶか?それとも地元で働くか?
あれ?私は何がしたかったんだっけ?
自分が苦手な冬という時期に、早朝から仕事をするのが怖かった。また頭が働かなくなって体がだるくなってしまったら、お客さんにもスタッフにも怒られるんじゃないか?
バイトが嫌だと言っていたのに、また決められた給料と時間で誰かの元で働くのか?
…まぁいいや、もう。
自分で考えたプランも選択も、他人から、特に母親から否定されると自分の選択全てが間違いだったように思えて結局何も選べないなんて情けない。
私はもう十分に大人なのだ。もう21なのだ。
決められない、動けない自分に腹を立て、また腕を切ってしまった。大して深くも切れないくせに。家だってあるしご飯だって食べさせてもらっているのに。友人だっているのに。
またSNSに弱音を吐いた。どうせ吐いたって、せいぜい傷の舐め合いか綺麗事ばかりの現実逃避しか生まれないのに。
切る場所がなくなってきたから太ももまで切った。私の太ももは太いからよく切れないが、腕よりも痛みを感じる気がした。プクプクと浮かんでくる血液をティッシュで拭いた時、少しだけ安心する。
翌朝、同居してきる祖父に太ももの傷を見られて
「何それ?」
と、訝しげに聞かれた。
いや、聞かれたというか、呆れたようだった。咄嗟に猫に引っ掻かれたと嘘をつく。
どうしてみんなの前で聞くのか。
おそらく母親にもリストカットはバレている。
ごめんなさい。浪人までさせてもらって大学だって行かせてもらったのに、ごめんなさい。でも、謝るより行動しなきゃ。私は前に進まなきゃ。被害者ぶってちゃだめだ。どんどん自分が弱くなる。グジグジ言ってないで飛び込まなきゃ。口ばっかりで、頭でっかちで、そんなダサい自分はもう卒業しなくちゃなんだ。
あまりにも未熟な己の精神が、恥ずかしくて情けない。だがしかし、どうして周りの大人が仕事を頑張れるのか、日々を生きていけるのか、私にはやはりさっぱりわからないのだ。
なぜ明日も働くの?
なぜ頑張れるの?
なぜ苦しくならないの?
なぜ苦しくなっても死のうとしないの?
なぜまた明日を生きれるの?
そんな事が知りたいけど、何もしていない自分が明日も仕事に向かう人にそれを聞くのは、あまりにも愚かな気がするので聞かない。聞いたっておそらく私は満たされないだろう。
久々に昨日は頭がぐるぐるして寝れなかったので、翌朝精神科で処方してもらった漢方薬を飲んだ。
まぁいい、悩んだって仕方がない。
いつだって現状を打破するには行動しかないのだから。ちょっとだけ、はじめの一歩だけ、頑張ってみるんだ。
もう口だけでは終わらないように。
妄想だけで終わらせないように。