理想的な死に方~タントラマンへの道(第40話)
自殺? 心中? それとも・・・?
前回は、絶対に避けたい死に方についていくつか挙げてみたのだけれど、それらに共通しているのは、自分の意思に反しているという点でした。
生命維持装置に繋げられて無理やり延命させられたり、不慮の事故で志半ばで死んだり、通り魔にいきなりされてしまったり等々。
では、自殺や心中などのように自分の意志で死を選べば良いのかと言えば、もちろん違う。
なぜならば、それらには現実逃避のイメージがあるからだ。
生きているのが辛い、こんなことなら死んだ方がマシだと感じたり考えたりしてしまう何らかの事情があり、そこから逃れるために自ら死を選ぶという選択肢は今のところ持ち合わせてはいない。
マハーサマーディ
ヨガの最終奥義にマハーサマーディというものがあるらしいのですが、これが最も理想的な死に方のように思えます。
瞑想しながら自らの意思で肉体を離れるのだとか。
今生の目的を達成し終えた後、次のステージに移行するというさらなる大きな目的のために実行するという点において、現実逃避を目的とした自殺とは全然違います。
もちろん、誰もが出来るようになるわけではなく、相当な修行を積んだ達人でないと難しそうです。
そもそも、人類の歴史の中で達成できた人はどのくらいいるのだろう?
まぁ、ほとんどの人が出来ないことだからこそ、「理想的」なのですけれども。
入定
他にも、断食を続けて絶命しそのままミイラ化する、いわゆる「入定」という方法もあるようです。
これは、生命の危機を突破するレベルの断食を決行する強固な意志力があれば高確率で成功しそうなイメージがあるので、マハーサマーディに比べたら難易度は低そうに思えます。
実際、一週間程度の断食の経験はあるのですが、最後の方は歩くのもしんどい状態になりました。
その時の断食の目的は「餓死すること」では無かったのですが、もし、餓死を目的としていたのであれば、それはそれで実現可能なような気がしました。
今後、世界的な食糧危機が起きた場合などには、「強制的集団入定」みたいな状況になる可能性も少なからずありそうに思われます。
でもその場合は、今生の目的を達成したとは思えない無念の死となる人が大多数でしょうから、厳密には「入定」とは言えないのかもしれませんが。
吸血鬼ドラキュラ流
餓死を目的とした断食を決行する際には、ドラキュラのように棺桶に入った状態で行うのが良いでしょう。
死後の腐敗臭を少なくするために、棺桶内には活性炭を分厚く敷き詰めておきます。
また、活性炭にはEM等の有用微生物を含ませておくと微生物による分解が促進されることが期待できます。
棺桶の代わりに、酸素カプセルや大型冷蔵庫を使うのもありなので、
各人の予算や好みに応じて選べば良いでしょう。
このドラキュラ流なら、一般的な孤独死現場のように悲惨な状態になることは避けられるし、遺体の処分も棺桶ごと出来るので他人の手を煩わすことも極力避けることができます。
今後、ますます増加することが予想される孤独死。
なるべく他人の手を煩わすことなく自分自身の肉体を処分したいと願う人にとっては有力な選択肢候補になるのではないでしょうか。
注意点
ドラキュラ流の欠点として、病気やけがで病院に収容されてしまったら決行できないということがあります。
また、在宅中でも、突然の発作に襲われてそのまま死んでしまったり、動けなくなってしまってもダメです。
なので、なるべく早く今生の目的を達成させて、この世に未練が無い状態で早めに棺桶瞑想に入ることが推奨されます。