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しないで、おくこと(豊田市美術館)

豊田市美術館で2/16まで開催されていた『しないでおく、こと 芸術と生のアナキズム』を見に行ってきました。

豊田市美術館の現代アートの展覧会は私には難しくて、いつも美術展ナビのレビューを見て予習してから行くのですが、今回も難しかった😵
行きの電車の中で読んだレビューはこちら↓↓

前情報を頭に入れてからなので、
あぁ書いてあったのがこれかぁーと確認しながら進みました。
気になった作品をいくつかご紹介します。

最初は綺麗な点描画が展示されており、「アナキズムとは…」と構えていた私はホッとしながらみてました。が、この作品の展示にもちゃんと意図がありました。一つ一つが自律しているけど全体的には調和しており、支配されないけど調和してるあたりがアナキズムとつながる…のだとか。
うーむ、そういう視点で見ることもできるのか……
ただ単にグラデーションが綺麗だなぁと思った自分の浅さ。

ポール・シニャック《サン=トロペ、グリモーの古城》

続いて蚤の市で買った絵の上に加筆した作品。
ナスみたいに引き伸ばされた顔、よく分からんデカい生き物(顔は象なのに鳥みたいにとまってる)にまず目が行きます。腕は普通サイズなんだなぁ…と目線を下に移したら、あ、足が!!
すごく好きです、この作品。

アスガー・ヨルン《甘い生活Ⅱ》

翼を背負える作品も。結構しっかり作られてて背負ってみたくなる。添えられたイラストが翼を背負いながら机に向かってるのが面白い。
嫌な仕事でも自分の背中を翼があるって思ったら楽しくなるのかな。

イリヤ・カバコフ《自分を良くする方法/翼》

あと印象的だったのがロシアの非公式芸術の「集団行動」。主催者と招待された人がいて、意味がありそうで全くない謎の行動をしたり見せられたりという不思議な活動。集合地点に集まった数人がそれぞれ放射線状に森に向かって進んでいき、一定時間後に集合場所に戻ってきたのが◯人、どっか行っちゃったのが2人だった、とか。ただそれだけの謎展開。それをロシアの1mくらい雪が積もってる場所でやってる。なにもそんな雪深い中でやらんでも…寒いやん……と思ってしまいます。

他にも共同スタジオのコーポ北加賀屋の作品や映像作品があったものの私にはわからなかったのでごめんなさい。コーポ北加賀屋の展示でイタリアの「社会センター」を紹介したものが面白くてもっと知りたいなぁと思っていたら、「行くのは自由だけど安全は保証しない」的な付箋があってビビる私。
遠い世界ではないし、時代的にもまだ近いのに自分の知らないことがたくさんあるんだなぁーと思った展覧会でした。

コレクション展では、宮脇綾子さんの作品を見れて嬉しかったです。noteで皆さんの東京ステーションギャラリーで開催されている展覧会のレポを読んで羨ましく思っていたので、やっと会えた!!と興奮しました。

胴体に顔があるブサかわいい感じが、とっても好き。

リニューアルオープンした髙橋節郎館にもお邪魔しました。今まで行かなかったのがもったいないくらい素晴らしい蒔絵の数々!!

髙橋節郎《鏡B》

私の中では蒔絵は伝統工芸のイメージが強かったのですが、キュビズムやシュルレアリズムなどの手法で作られた作品がたくさんあり、固定観念を粉々に破壊してくれました。めちゃくちゃ楽しかったです。大きな作品もたくさんあり、写真では伝わらない良さがあるので、豊田市美術館に行かれた際は髙橋節郎館にま行くことを強くオススメします!

とても充実した楽しい1日でした。
ここまでお読みくださりありがとうございました✨

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