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「わかってる」が、相手の声を奪う時【木曜朝のプレイリスト】

おはようございます。

この一週間、北米では嵐が吹き荒れています。

肌の色が違うというだけで
命が軽んじられ
未来が閉ざされ
息を殺して生きなければならない世界。

それが北米に、いや世界中に
厳然としてある現実だと
改めて突きつけられて

悲しみとあきらめと
それを超えた怒りとを
多くの人が感じています。

もしかしたら、その実感は
日本人として日本に住んでいると
あまり湧かないかもしれませんが

「肌の色」を別の言葉に置き換えれば
言わんとすることは伝わるでしょうか。


それでも。

自分に変えられないもの
自分のルーツや生まれ育った環境に
誇りを持ち
そこから生まれるあなたの輝きを
絶対に消し去らないでほしい。

Esperanza Spaldingの『Black Gold』からは
そんなメッセージが伝わって来ます。

MV冒頭の親子の会話が
アメリカという国での彼らの置かれた場所を
示唆していて意味深いので
よかったらMVも見てみてください。


私たちは簡単に他人のことを
「わかっている」というけれど

ほんとのところ
自分のことだって
さっぱりわからないぐらいなのだから

他人のことなどわかるはずがない。

それを「わかってる」と言ってしまう傲慢さが
実は相手の声を奪ってしまう
とてつもない暴力だと
気がつかなければいけない。

みんながそういう小さなことに気づき
行動を変えるには
たぶん途方もない時間がかかる。

たとえば、Sam Cookeの 『A Change Is Gonna Come』が出たのは、1964年。当時アメリカの公民権運動でこの歌を歌った人たちが、心から願った変化は、60年近く経った今もまだ訪れていません。

それでも、この歌を歌っている人を
今週、何度も目にしました。

誰の命も大切。

そんな当たり前のことを
声高に叫ばなくてもよい時代が
いつか必ず来るように

自分のことも他人のことも
あきらめない。

そんな人間でありたいと
そんな人間になりたいと
決意を新たにした
木曜の朝でした。

吸える空気が当たり前のようにあることに
心から感謝しつつ

今日も、新しい1日になりますように。



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けるぼん/音楽療法士 -心と体は音楽でつくる-
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。いただいたサポートは、難民の妊産婦さんと子供達、そしてLGBTTQQIP2SAAの方々への音楽療法による支援に使わせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。