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第4回 「60歳以降のキャリアを考える」 ~シニア社員に求められる役割~

高久和男の『ゴールド人財への道をみんなで歩もう』

60歳が近づいてくると、キャリアのゴールが近づいていると感じる人が多いかもしれません。しかし、シニア社員としての役割にはまだ大きな可能性が広がっています。
長年の経験を持つシニア社員は、企業にとって非常に貴重な存在です。私自身も長年IT企業の開発部門でシステムエンジニアやプロジェクトマネージャを担当し、現在は人事部でキャリア研修やキャリア面談を行っています。また、技術者育成にも携わっており、これまでの経験を活かして若手社員をサポートしています。私たちシニア社員が持つ洞察力や問題解決能力、そして人間関係の築き方など、幅広いスキルセットは企業全体の成長に寄与していると思います。
 
経験や知識の伝承の重要性
シニア社員が果たすべき重要な役割の一つは、経験や知識を次の世代に伝えることです。私たちが長年の経験を通じて学んだことを若手社員に伝えることは、若手の成長を促進するだけでなく企業の競争力を向上させることにもつながります。
キャリアコンサルタントとしての私の経験からも、経験・知識・技術の継承は非常に重要であると感じています。特に、技術の進歩が早いIT業界では、最新技術やトレンドの理解は欠かせません。シニア社員が持つ豊富な実務経験と最新の知識を組み合わせることで、若手社員は理論と実践の両面から学びを得ることができると思いますし、単なる技術的な知識だけでなくプロジェクトの進め方やクライアントとのコミュニケーション方法など、現場でのリアルな経験談を伝えることも重要だと思います。
 
メンタリングとサポート
シニア社員は、若手社員にとって頼りになるメンターでもあります。私自身も多くの若手社員をサポートしてきましたが、その中で感じたのは、彼らが直面する課題や悩みに対する共感と理解の重要性です。
メンタリングは単なる技術的なサポートにとどまらず、キャリアの方向性や人生の選択に関するアドバイスを提供することも含まれます。シニア社員が持つ豊富な人生経験は、若手社員にとって貴重な指針となります。例えば、プロジェクトの進行中に若手社員が直面する困難な状況に対して、どのように対処すべきか具体的なアドバイスを提供することや、キャリアの転機においてシニア社員が自分の経験から学んだ教訓を共有することで、若手社員は自信を持って新しい道を切り拓くことができます。
 
シニア社員の自己成長
最後に、シニア社員自身の成長についても触れておきたいと思います。私自身60歳でキャリアコンサルタントの資格を取得し、常に新しい知識やスキルを学び続けています。シニア社員であっても、自己成長を続けることは重要です。私たちが自ら学び続ける姿勢を示すことで、若手社員にも同じように成長を追求する姿勢を促すことができます。
学び直しや新しい挑戦を通じて、シニア社員は自身の価値をさらに高めることができ、その結果企業内での役割も拡大し、より多くの貢献ができるようになります。
 
つまり、シニア社員の役割は、多岐にわたると言えます。長年の経験を活かし、知識の伝承・メンタリングを通じて若手社員をサポートしつつ、自身の成長も続けることが求められます。私の経験を通じて感じたことが、皆さんの気づきとなれば幸いです。これからも共に学び、成長していきましょう。

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