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千賀一生『ガイアの法則』にて

言語の言霊ことだまに触れる記述が前編[Ⅰ]にあります。

大地の力がどうやって人類や民族の個性を形作るというのだろうか。
「大地の脈動がまず現れるのは見えない波動的領域だ。しかしこれはあなた方の五感では認識できない。次にその影響が現れやすいのは低次の波動領域、たとえば、あなたの国、日本の人々がかつて言霊ことだまと言った、その本当の領域だ。
音にはそれぞれに個性がある。各個人が言葉として発する微妙な音の差異は、各個人の見えざる波長と結びついている。そして音の組み合わせである言語には、その構造そのものにも個性が生ずるのだ。
人類文化の個性を形作る中枢となるもの、それは言語なのだ」――p.191

後編[Ⅱ]では言語化する前の領域に迫っています。

観念的頭脳領域はあなた方の表層的意識領域でしかなく、人間の本質に最も近い領域は、宇宙自体につながる体感領域にある。空間とつながれば、あなた方はそれだけで完全なる存在なのだ。――p.113

人と人とが向かい合い、直線的な関係にある時、相手と自分という、相対観念が形成されやすい、それは潜在意識の領域に二元相対的認識構造を刻むことになる。だが、人々が円的空間を形成させる時、相対観念よりも人間のより本質の共鳴的性質を増幅させやすくなる。人と人とが円形に集まり、すべての人々が円形の中央に体を向ける時、隣に座る人々はみな同一対象へと向かう共感者として意識される。こうした形態レベルが与えるあなた方の潜在意識への影響は、言葉による観念形成の領域よりもはるかに深く、潜在意識の根幹の領域を形成させることになる。それは、あなた方の心の世界が、宇宙と同質の構造性によって成り立つからである。――p.153

あなた方の多くは、肉体が外側にあり、内なるものは心だと思っている。しかし、あなた方も、生命は、神経系の発展から結果的に脳を生み出したことを知っているはずだ。あなた方が心としてとらえる思考の力は、生命進化の最後に生じたものだ。生命の基礎は、むしろ体にある。その奥にこそ、宇宙という実在につながる扉があるのだ。――p.202

叡智とは、我々にとって宇宙に身を捧げた者の証として宇宙が直接的に彼に語ることになる宇宙の言語であった。そうして宇宙の言語を聞くことのできる次元へと至った者を、我々は賢者と呼んだ。賢者たちは、神官のみでなく、自然の中で生活する民の中にも存在した。自然の中で生活する彼らは、「精霊を把握する者」と呼ばれることも多かった。一人の男性に身を捧げた女性が、逆にその男性から叡智という大いなる愛によって守護されるように、宇宙に身を捧げた賢者は、自然界の精霊たちから大いなる愛によって守護されたからである。――p.351

この書物は三度ほど新装されています。
私の書物は二度目の新装なので、最新のとはページ数が異なります。

以上、言語学的制約から自由になるために。