ニューヨークでの出会い②

毎週のレッスンの後に必ずお茶を一緒にするようになった、レッスンで伴奏をしてくださる元大学教授。時間があっという間に過ぎて、お話しする内容はいつも目の前が開かれるようなインスピレーションに富む事。色々な本も紹介してくださって、今では読書は習慣になりました。

ある時、ミッドタウンにあるスタインウェイホールで、2曲ほど歌うコンサートがあり、伴奏をお願いする事にしました。ピアノの訓練を小さい頃から続けていたけれども、人前で弾く機会は無かったので、自信がないとおっしゃっていましたが、でもどうしてもとお願いをしました。

それ以来事は転じて、とんとん拍子にその方はバレエのレッスンピアニストとしてニューヨークのバレエスタジオで仕事をし始めることとなりました。

その方はバレエをライフワークとしてずっとレッスンを受け続けていました。そして慕っている先生が、レッスンピアニストを偶然探していたのです。コンサートで自信を取り戻した彼女は、その依頼を受ける事にしたのです。

その方との間に起こる事は、いつもパズルがはまっていくように進んでいくので不思議でなりません。

今では誕生日の日にメールをやり取りする程度ですが、もしかして、またお互いの運命を舵取りし合うような日が来るかもしれません。そんな日が来るのが楽しみでしょうがないのです。

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