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電子書籍の恐怖!紙の本は最先端SFガジェット

紙の本と電子書籍のどちらを買うべきか。最近気づいてしまった恐怖


実用書のような情報が更新される可能性のある本やエンタメ色が強い小説などはKindle、情報の更新が少なく読めなかったとしても本棚においておきたい岩波文庫やちくま学芸文庫などのインテリアは紙の本、といったように使い分けています。

しかしそう単純にことは運ばず、半額セールに釣られてKindleをポチり、やっぱり紙の本がほしいと思って余計お金がかかるとか。この本は実用書だから普通だったらKindleで買うけど固定レイアウト形式だから紙の本が良いとか。この本は装丁かっこいいから紙の本でほしいなとか。本棚足りなくなってきたしKindleがいいかなとか。むずかしい。

ハンチバックの冒頭だけ読んで紙の本が好きとか傲慢だと書かれていて納得し、老眼になったときのために文字を拡大して読めるKindleのほうがいいかななんて一瞬傾いたりもしました。

ちなみにハンチバックは怒りが強すぎて疲れてしまって読みつづけられませんでした。怒りの感情、私は現実世界の体験だけで十分ことたりてました。逆に現実が単調で退屈してるくらいの人なら受け止められるかも。

でも自炊は本切るの罪悪感あるしめんどくさいし機械高いし管理大変だし全然やる気ないです。

そんなこんなでなんやかんやと本をどの形態で買うのか頭を悩ませていました。その結果、よく考えたらKindleって怖いと思ったので、Kindleのデメリットを書いてみます。

恐怖!AmazonアカウントがBANされたら、もしかしてKindleって読めなくなる?

なにかの間違いでAmazonのアカウントが停止された場合、たぶんですけどKindleの課金が全部消えることになってしまうんですね。あとシンプルにしばらく経つとダウンロードできなくなることあるとかないとか。全然有り得そうで怖すぎる。

恐怖その二!読書履歴全部Amazonに握られてる

日本図書館協会が出している図書館の自由に関する宣言というものがあるらしいです。

図書館は資料収集の自由を有する
図書館は資料提供の自由を有する
図書館は利用者の秘密を守る
図書館はすべての検閲に反対する

図書館の自由に関する宣言

図書館が利用者の利用履歴をどう扱うか、どこまで保存し利用するのかというのは意外とデリケートな問題です。
図書館というのは奥深く、世の中には図書館情報学という学問分野さえあり、図書館情報大学(筑波大学と合併)という大学さえあったほどです。図書館情報大学という名前を初めて知ったときにはなんかバカみたいな名前だななんてちょっとだけ思いましたが、筑波大学と合併するくらいなんだから立派なんでしょう。権威権威。

有川浩の「図書館戦争」がこの宣言を背景にした小説です。たぶんこの本で図書館の云々に最初に触れた気がします。なつかしー。榮倉奈々と岡田准一です。

何が言いたいかというと、とにかく人類の知性を伝える図書の取り扱いというのはデリケートなのです。

そこに来てKindleです。Amazonに購入履歴全部握られてます。この上なく簡単に危険分子をあぶり出せます。過去に我が闘争を購入した人間は通報&逮捕するとか。簡単です。ワードで検索して検閲し、ポチっとなで焚書です。この本はポリティカルにコレクトでないから公開停止。Amazonが闇落ちしたら終わりです。

そんなことを思うのもジョージ・オーウェルを読んでからです。「一九八四年」の主人公のウィンストンは真理省で歴史を書き換える仕事をしています。出版物の中から、党に都合の悪い表現を書き換えるわけです。

「一九八四年」を最初読んだときはなんだこの小説つまんないなと思っていましたが、名作だと言われている理由が少しわかりました。たしかにこんな最悪な社会がありえるというイメージができるようになります。でも基本はつまんないです。「動物農場」の方がオススメです。「一九八四年」は主人公のウィンストンも嫌なやつだし、人間の嫌なところがつまってて疲れます。「動物農場」は動物が主人公な分かわいげとユーモアがあってマシです。

気づかれましたか、さっきから私はAmazonアフィリエイトを貼っています。そうです、どっちにしてもAmazonの魔の手からは逃れられないのです。今までは街の本屋で買って購入履歴が残らなかったものが、全部Amazonに残っています。なんなら同じ本を二冊買う凡ミスを避けるために「この本を何月何日に購入しました。」と出してくれるAmazonに集約している節さえあります。Amazon便利だから使う。しょうがない。

紙の本、超クール

非中央集権の分散性、スタンドアローンコンプレックス、それぞれがそれぞれに手元で読んで同じ思想や幻想が共有される。どこにも繋がらない紙とインクからミームが読者の脳に複製される。紙の本って一周回って最先端SFの先をいく超絶クールなメディアなんじゃなかろうか。なんて思いました。

紙の本、かっこいい!ということで最近は紙の本中心に買っています。でもすでに本棚が足りなくなっていて、そのうちまた考えを変える気もします。

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