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【第1回】中学生から始める大学数学
今回の目標は、
・「集合の要素(元)」について詳しくなること
・「部分集合」について詳しくなること
・「和集合」「共通部分(積集合)」とは何かわかること
の3つです。一緒に頑張っていきましょう。
前回はこちらです。
集合の要素
まず集合には、2つの表記法があります。まず1つ目が、列挙する方法で
のように書くものです。もう1つが、縦棒「|」やコロン「:」で区切って条件を書くもので以下のように記載します。
1から5までの整数、とは「1、2、3、4、5」のことで、上の記号は同じ集合を表していることになります。
次に、タイトルにもなっている「要素」について解説していきましょう。このような記号を使っていきます。
上の集合の「要素」とは1、2、3、4、5のことで、「1は集合{1,2,3,4,5}に含まれている」を
と書き、「6は集合{1,2,3,4,5}に含まれていない」を
と書きます。
ではこれらの知識を使って、実際に問題1を解いてみましょう。
正解はBとCですね。少し書き下すと以下のようになります。
今後、問題1のように集合に名前をつけて、「集合A、集合B」などと呼ぶことがあります。
また、要素を持たない集合を空集合と呼び、
と書きます。「0」にスラッシュを書くことで表します。ギリシャ文字のΦ(ファイ)とは別物なので注意しましょう。
では、部分集合、という概念についてやっていってみましょう。
部分集合
まずは部分集合の定義です。
言葉だけでは分かりにくいですよね。図で表すとこんな感じです。
例えば、「A中学校の3年1組の生徒の集合」は、「A中学校の生徒の集合」の部分集合です。
理由は、「3年1組のどの生徒もA中学校の生徒だから」です。
ちなみに、AがBの部分集合であることを言いたいとき、「AはBに含まれている」と言うこともあります。
では以下の3つの集合の中で、部分集合の関係になっているものを記号で書いてみてください。
どうでしょうか。先ほどと同じ集合なので、同じように書き下すと、
となりますね。
今後、「全ての」と言いたい時、「任意の」という言葉を使うことがあります。
和集合、共通部分
和集合というものと、共通部分というものについて扱っていきます。ひとまず定義です。
です。やはり言葉だけでは解らないと思うので、イメージでは、
のようになります。
ここで気を付ければならないのは、「または」という言葉は「両方に入っている」という意味も含む、ということです。さて、問題です。
問題の答えとしては、以下のようになります。
イメージで大丈夫ですので、今回の概念を理解していただけたらと思います。
今回のキーワードは、「要素(元)」「部分集合」「和集合」「共通部分」でした。
また次回お会いしましょう。