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【入院3日目】初めての妊娠で後期流産(死産)した

退院する日。あっという間の入院期間だった。


朝ごはん

5:00くらいには目が覚めて、顔を洗ったりトイレを済ませてベッドでスマホをいじっていた。もともと胎動も感じておらず、お腹も大きくなる前だったため、妊娠中と何も変わらない朝だった。
寝ている間に汗をかいた感覚があった。疲れによる発汗があったのかもしれない。

6:00になると看護師さんが来て、腹痛や出血、体温と血圧のチェック。オールオッケー、問題なし。
病室を出て、身長と体重を計った。
BMI18から17になっていて、しっかり食べないと。早く家に帰って母の料理が食べたいと思う。

朝ご飯を待っている間、助産師さんが赤ちゃんに着せるお洋服と棺に入れる折り紙を選ばせてくれた。
6つほどあったお洋服の中から1番シンプルな白いお洋服を選ぶ。
折り紙は夏ぽいアイテム3つほどと、オレンジ色の千羽鶴を選んだ。

記入済みの母子手帳も渡される。体重120g、身長19cm。
性別はわからなかったけど、手形・足形を残してもらえた。小さいながらもしっかり指と指紋ができていて、私のお腹に確かに別の命があった証拠だった。
8:20、朝食が配膳される。

どんなに悲しくてもご飯はしっかり食べた

診察

9:00、看護師さんが迎えにきて診察室へ移動する。
診察室にいたのは昨日まで見てくれた主治医とは別の、若そうな女医さんだった。
子宮内は綺麗で、もう退院で問題ないと言われた。ただ出血自体は1週間は続くとのこと。
もしかしたら血の塊(組織)が出てくるかもしれず、握り拳くらいの大きさの血の塊が出てきたら・明らかに出血量が増えてきたら、すぐ病院へ来て欲しいと言われた。

看護師さんからの退院指導も終わり、9:50には私の準備が終わった。家族が迎えに来たら退院してOKと言われる。

退院

休日だったため、会計は後日になった。
葬儀会社と病院で打ち合わせする予定が4日後にあったため、その日に会計することに。

10:15、夫が病院に着く。
緊急入院した時は2週間くらい入院するかもと言われていたので、両親がボストンバッグ2つも用意してくれていたから、看護師さんが荷物を持って一緒にエレベーターホールで待ってくれた。

看護師さんのボールペンにアニメキャラのアクキーが付いていて、思わず「グリッドマンのキャラ!(キャラ名出てこなかった上に、正解は関連作品の方)」と言った。
看護師さんとそのアニメ映画の話をしながら待つ。
「初めてこのキャラ知っている人に会いました!」と言われた。

夫が着いて、看護師さんのアクキーを指差すと
「ダイナゼノンのヨモギくん!」
と、ちゃんと答えてくれた。さすが、夫。

**************

初めての出産は産声のない死産だったけれど、母が水天宮でお祈りしてくれたおかげか超がつく安産だった。辛いと思うような痛みも感じなかった。
実際は主治医の手際が良かったのかもしれないし、赤ちゃんが親思いだったのかもしれない。急な展開と悲しみで痛覚がバカになっていたのかもしれない。(緊急入院してから24時間も経たず死産になったため、この説が濃厚・・・)
とにかく私の身体は裂傷などもなく、子宮もどこも傷つかなかった。

緊急入院から退院までがあっという間過ぎて、これを書いているときも自分の記憶を頼りに書いているはずなのに他人事のような感覚だった。
妊娠していたのは夢だったのかも、と未だに思う。

赤ちゃんが亡くなっているのに分娩すると聞いたときは凄くビックリしたし、お産への恐怖が強かった。(妊娠12週以降はお産扱いになるそう)
分娩までの間に死産した方のブログや体験記を読みまくって、これから何が起こるのかを調べまくった。励みになった。

私の体験談も、これから分娩に臨む方の励みになれば幸いです。

葬儀の手続きとグリーフケアについては敢えて省いたので、またゆっくり別記事にしたい。


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