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Tiny Sketches by Shunsuke Takawo @ NEORT++ オープニングに行ってきた

Tiny Sketches は @Takawo こと 高尾俊介 さんの初の個展です。馬喰町にオープンしたばかりのNEORT++で2022年5月13日〜6月12日まで開催されます。

一階駐車場にそっと置かれた展覧会案内

2022年5月13日の夕方行われたオープニングレセプションにお邪魔したので、スナップ写真と共にお伝えしたいと思います。

当日は雨

18時頃から会場でオープニングレセプションがあるということで、とても久しぶりに本人にも会えるかなと思い、翌日に土曜授業を控えた小学校1年生の娘を連れお邪魔してきました。(@Takawoとの関係はこちらに書きました

雨降りだったことや、事前に子供の用事の「ポケモン化石博物館」からのハシゴだったので少し遅くなり18:30頃到着しました。

ビル改装なのか、同居する他のギャラリーの展示のインストール作業なのか、工事中の雰囲気漂うなか、3階へ足を運びます。子供も「ここ入っていいの?」と心配げだったのが印象的でした。

これから足を運ばれる方も多いと思いますので、写真はモノクロームを中心にセレクトしています。
//モノクロ写真はただのマイブームです

展覧会場

馬喰町のmarukaビル 3FのNEORT++はWebサイトにも書かれている通り、デジタルアート専門のギャラリーです。

2022年4月にオープンしたDigital Art専門の展示空間。 新しい技術を駆使した作品の体験について、アーティスト・来場者と共に考える実験的な場を目指す。

https://two.neort.io/ja

オープン最初の展覧会「MOMENT」の様子を、Twitterなどで数多く目にしたため、なんとなくイメージが湧いていましたが、現地へ行くのは初めてでした。

展示室入り口から溢れそうな観客

到着すると展示室から溢れるほどの人。なかなか集まる機会の減った昨今ちょっと気後れするほどの状況でした。入り口で早速Takawoと遭遇し、懐かしいを通り越して緊張しながら少なめの言葉を交わし展示室へ入りました。

来場者と笑顔を交わすTakawo(中央)

展示物について

部屋の4面とも作品が架けられていましたが、入って左の壁から展示が始まります。

240 daily coding sketches

展覧会名にもなっているTiny Sketchesのコアである、240 daily coding sketches は @Takawo がここ数年取り組む #DailyCoding の数千点の中から、240点のスケッチを選び出し時系列に並べてあります。

Daily coding の始点とも言える作品として1枚目(左端の1番上)に並べられた作品

またそれらの作品ははっきりと紙とわかるテクスチャのある用紙に緻密にプリントされ、普段スクリーン越しにみるsketchとの対比が新鮮だったり、スクリーン上でも加えられるザラッとした効果をさらに印象づけていました。

かなりザラッとした紙にプリントされている

一つ一つの作品は名前の通り小品ではありますが、6段40列に並ぶその作品群は会場の壁面2面とちょっとを覆う大作となっています。

Daily coding with community

Takawoが始めたDaily coding という活動はSNS上で広まり、同じような取り組みを続ける Daily Coder の仲間の作品として16点と合わせ、ハッシュタグ #DailyCoding のTweetからピックアップされた作品が会期中も更新されていくライブディスプレイの展示がありました。

16枚のコミュニティによる作品

こちらも個性あふれる作品が揃っていましたが、プリントフォーマットの統一のおかげか、はたまた一つのシーンとしてまとまりを感じる作品が揃っていました。

新作NFT240点

その隣にさらに4つのディスプレイが架けられ、新たなTiny Sketchesが映し出されています。Blocks、Steps、???(未発表) 、???(未発表)というシリーズで240点のジェネラティブアートNFTを個展会期中にリリースするそうです。

襖絵や屏風のような四幅の縦型ディスプレイには新作NFT

Generativemasks

そして最後に、Generativemasksを配して展示作品は全てとなります。スクウェアシェイプのディスプレイに映し出されるGenerativemasksと並び、レリーフ状の今後実体化されるであろうプロトタイプが展示されていました。

レリーフ状に出力された実体マスクのプロトタイプ

オープニングレセプション

オープニングレセプションはギャラリー代表のNIINOMIさんとと作家のTakawoさんによる対談が配信もされ情報としては届いているようなので、その周辺の様子を中心に紹介することとします。

配信カメラ越しにNIINOMI(左)、Takawo(右)

一角を配信スペースとするため、観客は周りを囲むような形になり、なかなかの密度感がありました。それだけ注目を集めているのだと思いいます。

配信の様子に注目が集まり壁際は人垣が

私はTakawo以外は知り合いは居ないつもりで伺いましたが、中にはSNSやOpenprocessingのタイムライン上でお見かけする方が親切にもハンドルネームをタグにしていてくれたおかけで何名かの方とお話ができました。

当然こうしたメディアとの付き合いも伊達に長くなく、オンラインの裏に存在する個人のことについては常に想像の及ぶ範疇ではありますが、実際に言葉を交わす瞬間はやはりいつも新鮮でホッと安堵感を覚えます。

配信の準備中の会場の様子

とはいえ多くの人が集まる中、経験あるレセプションの中では静かな雰囲気だったのが特徴的でした。きっと同時にTL上では盛り上がっていたのではないかと後になって思います。

周りの作品を示しながら進行するトーク

オープニングレセプションでのトーク配信のアーカイブはこちらです。


ちょっとした感想

Takawoの活動には深い敬意とともに作品の素晴らしさも承知しているつもりですが、今回の展示でちょっと残念に感じたこともあります。それは今回のギャラリーがDigital Art専門の展示空間をかかげ、壁面全てをプロジェクターのスクリーンが覆うという特徴的な空間への期待もあったのだと思います。

天井から提げられた多くのプロジェクター

それは、今回の会場の目玉である全面投影のプロジェクターが作品の照明としてだけ使われているという点でした。複数のスクリーンを繋ぎ合わせているため重なり合うところは明るく感じたり、作品に近づくと鑑賞者の影が落ちたりする違和感がありました。

それは逆に贅沢な使い方だったり実験的な試みだなとも思えるので、ネガティブにもポジティブにも捉えられることなのですが、展示としての雑感として残しておきたいと思います。

こちらの展覧会を紹介するnoteを見かけたのでこちらにも貼っておきます。

TakawoさんのGenerativemasksについては以前私もこちらの記事にまとめました。ご興味あれば併せてお読みください。

私も会期中また伺おうと思っています。ちょっと大袈裟ですが、この展覧会はコンピュータアート、デジタルアート、現代アートの文脈において、未来で道標となる可能性を感じています。

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