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Episode2シマフクロウのリカ


#シーン :しまっちとエナの行動を目撃したリカ(Episode0参照)

リカは今、目の前の光景を受入れられず、
怒りの気持ちをどう静めたらよいのか答えを出せずにいた。
大嫌いなエナが、しまっちの懐で気落ちよさげに眠っている姿を見てしまったからだ。「あざといチビめ。引き裂いてしまおうか、それとも踏みつぶしてやろうか。」心に青い嫉妬の炎が揺らいでいる。

リカは、しまっちより少し若い、雌のシマフクロウだ。
華奢な体だが、他の何物とも異なる美しい羽色に、誰もが一瞬で目を奪われる。なにより、見た目以上に飛ぶ姿がとても美しい。そして、動くと注目を浴びることを自身が気づいている。おそらく、この森の生き物のなかで自分が一番美しいと思っているのだ。

このプライドの塊のような雌は最近、とてもイライラしている。
エナが嫌いなことはさておき、気が付くとしまっちを目で追っている自分に腹をたてているのだ。
この、同種の雄が、種の異なるエナに対して妙に優しいのも全く気に入らないことだが、それにも増して しまっちのことが四六時中、頭から離れない。
その鳴き声、飛ぶ姿、餌をとる動き、無防備に寝ている姿さえ…
なぜなのか。なぜこんなに気になるのか。
その答えはそんなに難しくないはずだが、それを認めたくないのである。

こんな厄介なメスの心を知ってか知らずか…
今日もしまっちは誰かに関わって生きている。
                             おしまい。
創作ネタバラシ
① リカの名はアイヌ語の「ピリカ(美しい)」から連想
② キャラは漫画原作の往年の月9ドラマ「東京○○ストーリー」のキャラを   発展的妄想で脚色

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