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アメリカで映像ディレクターとしてアーティストビザとった話 その1:ビザの概要


映像ディレクターとしてアーティストビザ取得できましたっ!

2023年の年末、映像ディレクターとしてアーティストビザを取得しました。2023年1月から作業がはじまって、1年かかって無事に、ビザを取得しました。映像ディレクターとしてアーティストビザを取得できた人が周りにおらず、詳しい情報がない状況でした。
映像ディレクターで、取得できた人実はあんまりいない?ということで、
今後、同様に映像ディレクターで取得を目指す方々に情報提供できればなと思って書き残すことにしました。自力で積み上げてきた情報のため、一部有料記事になります。
今回は、アーティストビザの基本的な概要について書きたいとおもいます。

アーティストビザとは?

アーティストビザとは、科学、芸術、教育、ビジネス、スポーツ、テレビ、映画などの分野で、卓越した能力を有する、もしくは卓越した業績を残した人に発給されるビザのことです。通常、このビザの話をするときは、アーティストビザとは言わず、Oビザともよばれています。アメリカでアーティストとして仕事をしたい場合(アーティストとしてお金を稼ぐという意味)、このビザは必須です。

映像ディレクターは誰でもアーティストビザはとれるのか?

”映像ディレクター”でのアーティストビザの取得は、かなり難しいと言われています。私の友人2名が映像ディレクターとしてのアーティストビザ取得に挑戦をして、結果、2人とも取得できませんでした。この2人は、大学院で映画を学び、仕事での実践経験はありませんでした。
このビザを取得するにあたり、一番重要なのは”卓越した能力を有する”ということを証明することです。彼らは2人とも大学院時代、卒業制作で短編映画を制作していました。そして、作品を映画祭に出品。そこで賞を受賞し、これを”卓越した能力を有する”ということの証明にしたのですが、ビザ取得の申請は却下されてしまいました。つまり、映画祭で賞をとれたからといって、アーティストビザを取得できるわけではないのです。
もちろん、その映画祭が世界的にも有名な映画祭だったり、賞を受賞したことがニュースになるレベルだったら話は変わってきます。
私が、弁護士にアーティストビザ取得について相談をしに行ったとき。映画祭でのクレジットになるのは、世界三大映画祭(カンヌ、ベネチア、ベルリン)レベルの映画祭で賞を取ったときだけだ、と言われました。
つまり、学校を卒業したばかりで、映像での現場経験がない場合は、卓越した能力を証明するのが難しく、アーティストビザ取得はかなり難しいと思われます。

そもそもアーティストビザをとるには、まずは何をどうしたらいい?

アーティストビザ申請のワークフローをざっくり超簡単にいうと、以下のようになります。

1)ビザ取得のための必要書類を作成
2)アメリカ移民局に必要書類を送る
3)アメリカ移民局が書類をみてビザを与えるべきかを判断する
4)移民局からApprove(承認)されたら、やった!ビザ取得できた!
  ではなく、承認された書類をもって
  アメリカ大使館にてビザ面接をうける 
5)大使館でも承認されて、ビザのスタンプのついたパスポートを
  受け取ったら、ようやく、晴れてビザ取得成功!

このワークフローの中で、一番重要なのが、1)ビザ取得のための必要書類を作成です。書類は多岐に渡っており、移民局に提出する公式の申請書類か、ポートレート、卓越した自分のクライアントにまつわる書類、推薦書類、などがあります。そして、これはもちろん全文英語で作成をします。自力で作成するのは、かなり大変ですよね。そこで、アメリカの弁護士に、ビザ取得のサポート、つまり申請代行を依頼をすることになるのが一般的です。

弁護士にサポートをお願いしないといけないわけではないので、弁護士費用は高いし、英語は得意だから弁護士使わずに申請をしてみる!というのも、ありだと思います。ただ、一般的に、移民局は、ビザの申請について、”承認”するためではなく、”却下”するために判断をしていると言われています。
なので書類にケアレスミスなんてあったら速攻却下されるでしょう。
また申請代行に慣れている弁護士は、各々、勝利の方程式を持っていると思われます。依頼者のバックグラウンドに合わせた作戦を練って、書類作成のサポートをしてくれるので、弁護士に依頼するのが一番ベターです。


次回、その2、なぜアーティストビザを取得したのか?につづきます。



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