それでも私は映画「キャッツ」を愛してる‼️✨😻✨

公開当時、酷評の嵐の中、私はきっと少数派に違いない。日本公開の前に米国で撃沈した本作。

最低映画の祭典ラジー賞こと第40回ゴールデン・ラズベリー賞の見事、ワースト作品賞に輝いた作品だ😭

しかも最多9ノミネートで独走状態だった同作は作品賞のほか、ワースト助演男優(ジェームズ・コーデン)&女優賞(レベル・ウィルソン)、ワースト監督賞(トム・フーパ―)、ワースト脚本賞(トム・フーパー&リー・ホール)、ワーストスクリーンコンボ賞(半ネコ人とでも呼ぶべき毛玉たちのあらゆるコンビ)の6部門を制し圧勝した😭😭もうこれ以上、言わないで!

それでも、私はこの映画を劇場公開初日に存分に楽しんだ少数派である✨😂✨

シネマエッセイ
それでも私は映画「キャッツ」を愛してる
‼️✨😻✨

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酷評の理由として

1) 猫人間のCGビジュアルに違和感。
2) なんか全身タイツ感で妙にエロティック
3) 展開もストーリーもよくわからない
4) そもそもジェリクルキャッツって何?
5) みんな嫌いなGが出る 笑

挙げればキリがないのかもしれない。

しかーし‼️

そんな嵐吹き荒れる中、私は妻とIMAXに観に行った。

行きの車中、N.Yにダンス留学の経験があり、バレエをしていた妻からはワクワク感が伝わってくる。舞台版「キャッツ」はロンドンでも観たと言っていた。

妻「評判はどうなの?」
私「うーん、一部では賛否あるみただけど、いいみたいだよ」

私は、嘘をつきました。。

先入観与えたくないし、、、明らかにワクワクしているし、、、

で結論として、先入観大アリで観た私と、先入観無しで観た妻はどちらも楽しんだ。

確かに舞台版「キャッツ」を観たことのない人には不親切な映画だ。いったい、猫たちが何を目指しているのか、話がどこに進むのか、そもそもストーリーがあるのか、それすらわからない人も多いと思う。

物語は単純。てゆうかない。

猫の世界。年に一度の舞踏会。そこでダンス歌唱バトルして、1人優勝者が天上界にいく。以上 笑

※それを選ぶのは生まれ変わり10回の重鎮猫(ジュディ・デンチ)
※どういう基準で選ばれるのか、天上界って何なのか? それはよくわからない。おそらく魂揺さぶられ基準だ。

だからこの映画の楽しみ方は、類まれなる身体能力を持つ、無名のダンサーたちのソロ&群舞を楽しみ、歌うまスター俳優たちの歌を楽しむ。

以上、OK❗️
それでいい。

正直、私だって昨年11月に劇団四季の「キャッツ」を一緒に行き「劇団四季のダンサーは皆粒ぞろいだねー、、でも最後ゴンドラで天上に上がっていったあれ何?」って聞いていた。妻は「一匹猫が選ばれたんだよ」私「そ、そ、そういう話だったんだ!!( ゚д゚)」笑

なので、その前提なしに観に行った皆様の気持ちを私、、痛い程わかります。。

さあ、この映画は次から次へと紹介される猫ダンサー&歌手のプレイリスト!

1) 猫の街に迷い込む新人猫(フランチェスカ・ヘイワード)

彼女だけは不気味の谷を乗り越えた!キュートな可愛さと踊るべきダンスの美しさ、、さすがは英国ロイヤルバレエ団のプリンシパル!素顔も美しく、私は早速インスタをフォローした 笑 オードリー・ヘップバーン的な透明感な美しさを持つ真のアーティストだ。足の爪先から指先の先端まで研ぎ澄まされた彼女の一挙手一投足の美しさにうっとりする。

2) 太った2人の猫(ジェームズ・コーデン&レベル・ウィルソン)

芸達者な2人がお笑い担当として楽しませてくれるがあまりここは笑えない。むしろGのシーンで鳥肌が立つ 笑

3) 調子ノリノリ高音猫(ジェイソン・デル―ロ)

言わずと知れたR&B系ポップシンガーで高音を歌い上げる。彼のデビューアルバムを初めて聴いた時、何度も自分の名を歌に歌い、どんだけ自分好きなんだ!と驚いたがまあぴったり。

4) 年老いた演技派猫(イアン・マッケラン)

「ロードオブザリング」のガンダルフが、人生の悲哀を語りながら自分の当たり役を再度披露し、歌い語る。なかなか味がある。

5) みんな消しちゃうギャングな悪猫(イドリス・エルバ)

「ワイルドスピード/スーパーコンボ」で最強の敵を演じていたが、彼のクールな悪さはスパイスになっている。

6) キラキラなセクシースター猫(テイラー・スイフト)

やっぱり彼女の歌唱力と美貌が場面を見事にかっさらう。他に彼女が主題曲も歌が流れるがこれもまた素晴らしい。

7) 落ちぶれた元スター猫(ジェニファー・ハドソン)

名曲「メモリー」を見事に歌い上げて、クライマックスは彼女の独断場。「ドリームガールズ」でアカデミー助演女優賞を獲り、一気にスターダムに伸し上がった彼女も今や作品の核を担い、貫禄を見せている。

8) 天上に行けるのだーれだ?を決める10回生まれ変わり猫(ジュディ・デンチ)

言わずと知れた英国の至宝。彼女の慈愛溢れる眼差しだけで物語の質がぐっと上がる。クライマックスの彼女の語りに妻はぐっと来ていたようだ。そこまで物語に入れている人がいったいどれだけいるのかわからないが、、

つまり、次々と舞踏会で様々な猫が紹介され、個性的な持ち技を披露される。それだけなので、その歌やダンスを楽しめるかどうかだ。しかもメイン楽曲が曲調や歌い手を変え重ねられるので沁みてくる。

私は上記のスター俳優以上に、キャッツスクールで猫の動きをダンスに取り入れたトップレベルのダンサー達のコンテンポラリー的な身体の躍動美をほれぼれしながら見守った。そこに一番楽しみを見出したと言っても過言ではない。スターのソロプレイよりももっと群舞を増やして欲しかったという不満もあるし、妻は飛んだり、空を飛ぶワイアー的な動きが不自然だと言っていた。

それでも、私はこの映画を2時間たっぷりスターと優れたダンサーたちが織り成すダンス&歌唱エンターテイメントとして存分に楽しんだ。

トム・フーパー監督の物語の背景説明を省略してほぼ歌とダンスだけで一気に見せ切った決断は私は潔いとも思った。(今酷評の嵐の中、彼がどう感じているのかはわからないが、、)

そして、フランチェスカ・ヘイワードという途轍もない才能と美しさを全身で表現できる新たな女優を観ることができて良かった。

なぜ、素晴らしい俳優陣とダンサーがこのキャッツの世界に全てのエネルギーを投じて表現しているのか、それはこの作品の本質に深く共鳴しているからであろう。

本気で猫性、いや人間性の奥にある魂の美しさを信じて、あいつは敗残者だ、あいつは道化者だ、あいつは臆病だ、と決めつけられきた猫達が、勇気をもって自分ならではの自己表現をし合うことによって、相手に対して抱いていた偏見や先入観を越えて、お互いの多様性を認め合いリスペクトし合うという志は、芸術家やアーティストにとって泣きたいくらい、大切で守りたいことなのだろう。

ある意味いい大人が、違和感ありありの猫の被り物やメイクや特殊技術により、また絶え間ない猫なりきりトレーニングにより、本気で、全身振り絞って表現するなんて、なんて馬鹿らしくて、なんて素敵で、なんて偉大なことではないか❗️

観終わった後その場でSPOTIFYでサントラをダウンロードし、それから今観たばかりのナンバーを妻と聴きながらドライブして、その後カフェで3時間くらいお喋りして家路に着いた。

そう、私たちは昨日はキャッツ・デーを余すことなく楽しんで、今満ち足りた気分でいる。

皆さん、怖れずキャッツ・ワールドにダイブしましょう‼️

世界に愛を届けるシネマエッセイストのクワン Q-Oneです。皆さまにとって、心に火が灯るような、ほっこりするような、ドキドキするような、勇気が出るような、そんな様々な色のシネマエッセイをこれからもお届けします。今年中に出版を目指しています。どうぞ末長くよろしくお願いします✨☺️✨