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圧倒的構成力だったまほやく及びメインストのざっくり感想

(株)colyから配信されている「魔法使いの約束」(通称「まほやく」)をやっとプレイした。ので、ざっくり感想。

 私は、恐らくプレイヤーがドッと増えた一周年を機に始めた。
 しかし、そこから数か月間、それ以降のイベントストーリーだけ回収するだけして、放置に限りなく近い状態だった。

 なぜなら、ハマることが目に見えていたから。ある程度の期間の時間が確保できる保証がないと私は自制心に欠けるので、リアルが疎かになる恐れが大きかった(その判断は正解だった)。
 そこから、「ある程度の期間の時間が確保」できそうになったので、手始めにメインストーリーに手を付けた。

 以下は、初期の新鮮な感想の覚書となる。
※メインストーリーまでのネタバレを含みます。

 イベントストーリーや親愛ストーリー等はまだ殆ど回収できておらず、主にメインストーリーまでの感想となる。

バランスが良い

 全体を通して良かったのが、構成力

ストーリーのテーマの一貫性
 メインストーリー上では、「持てる者の責任と苦悩・身勝手な持たざる者との親和」というテーマが常に一本通っていたので、読みやすかった。
(このテーマについては、これは自分の読み取ったものなので、個々人で色々と解釈はあると思う)

 あとは、これは、以前よりプレイしていた「アイドリッシュセブン」でもそうだったのだが、(メインのライターさんである都志見文太氏が共通)読み手の理解の手助けが上手い。別の場面において示唆されていた事項がその後の出来事の理解を助ける……というか。
 メインストーリーでの具体例でいうと、オズが主人公に「役割が強ければ強いほど、自分の名前が薄れていくから気をつけろ」(というニュアンスの)と助言する。その後の展開でフィガロが「南の兄弟の前では、強力な北の魔法使いとしてではなく、無害な優しいお医者さんでいたい」(みたいなニュアンス)と発言する。以前のオズの発言の記憶が読み手にはあるので、「あぁ、フィガロは役割から逃れて「フィガロ」という個人を望んでいるのかなぁ」と理解できる。
 そんな感じのテクニックを都志見先生はよく使ってる気がする。ストーリー構成の勉強なんてしてないのでよくわからないけど。こういった形の上手いテクニックが多用されていたので、ちゃんと理解してエモさに浸れた

 また、21人もいるメインキャラクターをストーリー上で捌き切ったのはとてもすごい。
  正直、自分はカタカナの人物名を覚えるのがとても苦手で。加えて本「まほやく」はストーリー理解のために出身国と所属国をそれぞれちゃんと把握する必要がり、ちょっと複雑になっている。
 中盤までは混乱しかけたが、中盤くらいで各国のキャラと動くターンがそれぞれストーリー中に設けられていたので、助かった。わかりやすかったし有難かった。

 また、我々オタクが重視したい、キャラクター同士の関係性のバランスもとても良かった。それぞれの出身国内の関係と、他国のキャラとの関係など、絶妙に配置されていると思った。 

各要素の良さを箇条書きで

「月に愛されたこの世界は傷だらけでとても美しい」(「魔法使いの約束」公式サイトより引用)というコピーが強すぎる。ちょっと病的で耽美な印象を受けるんだよなぁ……。

「魔法」「呪文」「月」「猫」「友情」「愛」「花」「宝石」……オタクが好きなワードがぎっしり詰まってる。このワード群見て興味持たない人いないでしょ(「猫」に関しては全人類が好きだし)。

・ここ最近にわかに人気になってる(個人的所感)、「見た目は人間だが、人間ではない存在で、人間からしたら異質な独自の価値観で動いているキャラ」の需要を存分に満たしている。結構広範囲に。個人的には、マナ石とは何か、という設定とその扱いが衝撃だった。ちょっと不気味だった(良い意味)。

世界観が作りこまれている。流行りの異世界転生系から作りこんで独自の世界が形成されていると思う。世界観設定の根本に「魔法」があるから、メルヘンな前提ではあるけれども、細かい因果関係がロジカルに作り込まれていて、見た感じ矛盾がない。説得力がある。

・世界観の話の続になるが、個人的に面白かったのが、人間と魔法使いの違い。魔法使いは不思議な力を使うし長いと数千年生きる。人間から生まれるし人間と見た目は変わりないが、決定的に中身が違う、だからこその人間と魔法使いの微妙な距離感が、ストーリーに深みを与えている。

・先でも触れたが、「持てる者の責任と苦悩・身勝手な持たざる者との親和」というメインストーリーのテーマがとても良かった。好みだった。私は、長年小学館刊・椎名高志著の『絶対可憐チルドレン』という漫画を愛読しているのだが、それとテーマが近しいものがあった。『絶対可憐チルドレン』も、「超能力を持つ「持てる者」が超能力を持たない「持たざる者」とどう共存していくか」というテーマの作品となっている。まぁ当然前提となる世界観が全く違うので、テーマが近しくてもアプローチが全く異なってくるのだが、長年愛読している漫画と近しいテーマに本気で向き合っている脚本はある意味新鮮で読んでいて楽しかった。
 「まほやく」のメインストーリーが刺さった人は、『絶対可憐チルドレン』をお勧めしたい(突然宣伝してすみません)。

ゲーム内イラストが綺麗

↑ゲーム内イラストのスクリーンショットよりトリミング

 キラキラ! という感じで見ていてうわぁー! ってなる(急に消える語彙力)。
 こちらの画像は、1st anniversaryのイラストのうちの一枚。タロット風イラストが全キャラ分実装された。自分はこのイラストに惚れて興味を持った節もある。
 ゲーム内イラストは、安定して高いレベルのイラストが提供されるし、絵柄のクセも強くなく、万人が受け入れ易い絵だと思うので、安心感がある。
 また、煌びやかな衣装装飾も華やかで好きだ。

OP映像がとてもきれい。先に挙げたエモすぎるコピーの他にも、中二女子心擽る綺麗なワードが、Miliさんの不思議な音楽とともにかっこよく流れてくるのはとても見ごたえがある。

LIve2Dがすごい。なぜここまで触れなかったのか、というほど凄い。最近の技術ではこんなにキャラが動くんですか。かなりダイナミックに動くし、ホームボイスなどでは台詞に合わせて視線が動くのが「生きてる」感がすごい。あとはキャラクターによって仕草が違うのが良い。視覚的に個性がわかる。

bgmが良い。全体的に映画音楽ぽいドラマチックさとロマンチックさがある。特に好きなのは、西の国のテーマ? ぽい、8分の6拍子(4分の3拍子かも)の曲。華やかで好き。サウンドトラックの発売が決定しているそうで、楽しみ。

・凡そは以上だが、以下はキャラクターそれぞれの感想。直接的な表現はしていないが、ボーイズラブを愛好する女の想像と決めつけが含まれるので苦手な人は注意してほしい。あとはかなりの悪筆なので許してほしい。

(↑これは筆者自作イラスト)

・イヤ~~~かなり楽しませてもらってるので、がんばって各種ストーリーを回収したいと思う。

※1年後追記
 始めたてのころの自分の感想読んでいて、ムルが良い子とか、双子の闇がよくわからないとか、大分今と理解が違うところがあって笑った
 今も楽しくプレイしてます〜!!

以上です

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