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1年間俳優を休止して得たことpart.3
皆さんこんにちは、大橋です。
今回は前回の内容にもう少し踏み込んで、実際僕が武術を習い出してから得たものや自分の変化に関して書いてみたいと思います。
自分の身体の可能性に気付いてゆく楽しさ
前回の記事の中で身体がバキバキで、腰痛で目が覚めるような日々を過ごしてた僕ですが、少しづつ身体を動かし始めてからだんだんと不調を感じる日々が少なくなってきました。
自分の身体のメンテナンスを心がけるようになって1年ほどになりますが、今では悪い部分を見つけたらどうやったら治せるか考えて、あちらこちらマッサージして自分の身体を実験台にしてます。
はじめの頃は、まず自分の身体の骨盤の位置もわかりませんでした。
皆さんは自分の骨の位置や形を把握していますか?
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人体には206個の骨があるとされていますが、実際に意識して動かしたりできる骨があまり多くはありません。実際僕も骨盤の位置だと思って触っていた骨は詳しく調べると腸骨棘(ちょうこつきょく)でした。
また、肋骨の骨や肩甲骨などが思っている以上に動かせることも知りませんでした。
こういった骨を動かしていくことに自覚的になってくると、それと連動して腱や筋肉なども動いてきて、結果呼吸がしやすくなったり、肩こりや腰痛が無くなったりと、今まで自分が思っていた『健康』という状態よりも、もっとポテンシャルあったんだなと思えるようになりました。
演技に活かすにはどうしたらいいか
こうして自分の身体に自覚的になったからこそ、これを演技に活かすにはどうしたらいいのかということを最近は日々考えています。
実際既に演技する際に良い効果は出ていて、呼吸しやすくなるので無理な力みや負荷をかけずに声が出せて、喉を枯らすことが無くなりました。また稽古中によく足腰が筋肉痛になったりもありましたが、それも減ってきました。ここから更に、より伝わる声や動きを体現できるように稽古を重ねていきたいと思っています。
自分の気づきとして一番大きなものは、「人間は姿勢を維持するために大半の筋肉を使ってしまっている」ということです。だとしたらより身体の重心やバランス、骨を動かして効率よく筋肉を操作して使うことができれば、演技における表現に使える筋肉やリソースが増えるという事です。
僕にとってそれは俳優を続ける上で一つ明確な希望になっています。
というのも大学で演技を勉強し始めてから、いろいろな演出家の方や俳優さんに講師として教えていただく機会がありました。しかし個人個人でもメソッドや大切にしているものが違い、勉強したり習うといった際に誰の言葉を信じたら良いのか、もしくは何を大切なエッセンスとして抽出したら良いのかわかりませんでした。
しかし今は、どんな演技・表現にも共通して必要な土台の部分の鍛え方がわかってきたので、この先続けていく事で自分がどこまで変わるのか楽しみになっています。
次回公演でも自分の変化を演技に活かせるように日々稽古していますので、ぜひご覧いただけたら嬉しいです!
10月には一人芝居『河童-kappa』の上演もありますのでそちらも覗いていただけたら嬉しいです!
QoiQoi 大橋悠太
チケット予約
10月libido:F「河童-kappa」
https://www.quartet-online.net/ticket/libido-kappa
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11月QoiQoi「ちいさな鱗」
https://www.quartet-online.net/ticket/chiisanauroko
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QoiQoiプロフィール
2018年2月9日に大橋悠太と吉次匠生によって結成されたアートユニット。 当初はano(アノ)として活動していたが、2020年10月1日より団体名を改めQoiQoi(コイコイ)として新たな活動を始めている。また、「想像力を創造する」を信念に演劇、映像、インスタレーションなどさざまな分野を飛び越え作品制作を行う。団体名のQoiQoiもquality of imaginationが由来である。 また、社会問題から個人の体験まで幅広い事象を可視化し、常に観客に「当事者性」を提示する作品作りが特徴である。
このnoteでは作品制作のことを中心に、被災地のことや原発のこと、その他考えたことなど、読んでくれている方へなるべく為になるような記事や僕らをより知っていただける記事を書いていくことを目指しています。もしも気に入った記事や活動の参考にして頂けたら、スキやQoiQoiをフォローをしてもらえたら嬉しいです。また、僕たちの活動を応援・サポートしてくれる方を募集しています。サポートして頂いた資金は現地取材や稽古など全て作品作りに使用させていただきます。今後とも我々QoiQoi(コイコイ)をよろしくお願いいたします。