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アフリカ7ヶ国首脳キエフ、モスクワ訪問し調停へ

アフリカ中東問題を扱うフランス週刊誌Jeune Afriqueの記事
(仮訳です)
https://www.jeuneafrique.com/1451138/politique/entre-poutine-et-zelensky-une-mediation-africaine-sous-loeil-de-macron/
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ロシアとウクライナの調停をめざすアフリカ諸国の「平和への道」構想に、マクロンも注目

Entre Poutine et Zelensky, une médiation africaine

sous l’œil de Macron


ドニ・サスー・ンゲソ、マッキー・サル、シリル・ラマフォザら、 アフリカ諸国首脳がモスクワとキエフを訪問する日程が決まった。今、フランスのエマニュエル・マクロン大統領は、この構想を善意の中立性の立場で見守る
2023年6月6日
Jeune Afique


1カ月前の発表時には懐疑的に受け止められたが、ブラザヴィル財団がロシアとウクライナの間に「対話を開き」、両者の紛争を「平和的に解決する」ことを目的に立ち上げた「平和への道」構想は、今や具体化しつつあるようだ。
5月22日から6月5日にかけて、財団の会長であるフランス人実業家ジャン・イヴ・オリヴィエ(↑写真)は、モスクワ、キエフ、カイロ、ブラザビル、ダカール、カンパラ、ルサカ、プレトリアを回り、この促進策の一環としてウクライナ、そしてロシアに向かう代表団の構成員7人の議題を調整した。

直前の参加者

南アフリカのシリル・ラマフォサ、ザンビアのハカインデ・ヒチレマ、ウガンダのヨウェリ・ムセベニ、コンゴのドニ・サスー・ンゲソ、エジプトのアブデル・ファタハ・アル・シシ、セネガルのマッキー・サルの名前はすでに知られていたが、直前にコモロのアザリ・アスーマニが参加することが決まった。アフリカ連合(AU)の現議長であるアズマニは、このオファーを断っていたが、マッキー・サルの強い要望でようやくこの計画に参加することになった。この情報は、彼の側近から本誌に伝えられたものである。
6月5日の朝、代表団となる予定の7人の首脳のうち6人(トルコからの帰国の途中だったドス・サスー・ヌゲッソは欠席)は、テレビ会議で、キエフとモスクワへの訪問のスケジュールを決定した。本誌が得た情報によれば、6月16日と17日という日程が合意された。午後には、コンゴ大統領の同席のもと、2回目のテレビ会議が行われた。

慎重なフランス

ジャン・イヴ・オリヴィエの確認したところでは、ブラザビルの構想は、米国国務省、英国外務省、中国外交部(6月6日にシリルラマフォサと習近平の電話会談が予定されている)の支持を受けているが、これまで、フランスは、この構想が有益か、期待した成果を生むかについては非常に慎重で、ロシアの立場に益するのみではないかと見ていた。
しかし、6月3日に行われたシリル・ラマフォサとの電話会談で、マクロンが立場を軟化させたことが、本誌がパリとプレトリアの外交筋から得た情報により確認された。この会話で、フランス大統領はアフリカの首脳たちの取り組みを「正当な構想」と評した。しかし慎重なフランスは、南アフリカとセネガルの大統領に、ウクライナ紛争に関する自国の基本的見方を伝える予定だ。
プーチンが出迎える予定のモスクワで、アフリカの首脳たちはロシア側の譲歩を得るために、彼の心の琴線に触れる話合いをすることを目論んでいる。ロシアは、7月26日から29日までサンクトペテルブルクで開催されるロシア・アフリカ首脳会議にアフリカ諸国の参加を多数得られることを強く望んでいる。
「ロシアも、アフリカの指導者たちに来てくれと頼んでおいて、何の見返りもよこさないわけにはいかない」とブラザヴィル財団は見ており、少なくとも「アフリカが、この戦争の主な巻き添え被害者の一部を占めている以上、無視できる関与者ではないということを示すことができる」と付け加えている。

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【こういうことこそが望ましいのではないか。敵味方のどっちにつくのでもなく、どっちかを見下し憎むのではなく、ウクライナにつぐ第二の被害者の立場からの訴えだ。ウクライナにもロシアにも口がきける国々だ。期待したい。インドネシアの国防相も停戦案を唱えている。明治以来、西洋に伍して威張ろうとするかと思えば米国に盲従するばかりの日本などにはできないことなのかもしれない。アフリカ諸国には彼らの連合がある。日本に何がある? 広島でのG7でも大国にソンタクするばかりで、被害者としての立場を打ち出せなかった日本に。】

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