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赤ちゃんが産まれた日の話(1)

2020年

8月後半

予定日より2週間早く


息子が産まれた





am 08:00

すやすやと寝ていたら

じゅわ…

なんだか破水したように感じた
まさか、と朦朧とした頭で

あらゆることが一度に
頭をよぎる

これは・・・

「破水した!!!」

そう一言いうと
隣にいた旦那がぬくりと起きて

一言

「え」

そう、え
まさかのその、え、だ

今度こそ勘違いではない

生暖かく広がるそれは
初めての感覚だ


その日は晴れだった
そして母の誕生日でもあった

急遽病院に急いで連絡した
私たちは車がないので母にも連絡

そして急いで車で病院に向かった

私の母は自分の誕生日に
生まれると知って大喜びだ

母は妊娠報告した日から
「生まれるなら私の誕生日だね!」
と言っていた

まさか当たるなんて・・・
まぁ、赤ちゃんが生まれればそれでいい

産まれるまでは
性別は分からない

男の子、と言われたからといって
確定とは限らないから

だから
名前なにがいいかな?

と二人で話した結果

中性的な名前がいいね
という意見が合った

令和という年に産まれる我が子

きっとそんな名前が当たり前に
なる頃なのだろう

赤ちゃんの名付け本や
ぐーぐるさんで調べまくった

できることならお腹の子に聞きたい
それ程までに悩んだ

そんな名前も
今日で決まる日かもしれない

ドキドキだ
心臓はバクバク

なにせ早く会いたい…

そう思っていた日がとうとう
来るかもしれない

とても会いたかったお腹の子に
もう会えるかもしれない

触れることが出来るかもしれない

その声を聞くことが出来るかもしれない

どんな姿なのだろう

今度こそ・・・



なんて考えてる暇は無かった

「お、、お腹痛い・・・」

まだその痛みは生理痛ほどではないが
旦那と母親と会話してる間

私に質問がくると
何だかあたりの強い言葉になってきた

時すでにお腹がめちゃくちゃ痛いのだ
無自覚にいらいらしてきたのであった



(2)つづく

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