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朝倉未来1000万円企画から“伏線を回収する”について考えてみた(#54)

11月AbemaTVで『朝倉未来にストリートファイトで勝ったら1000万円』という企画が行われていました。
この企画で朝倉選手が怪我したことや企画内容に賛否が分かれましたが、ある結果に対してしっかり「回収している」点が彼の秀でている点なのかもしれないと着目しています。

ざっとまとめると次の通りです。

① 10月に萩原戦で負傷
② 企画が延期
③ 延期日程がRIZIN32と重複
④ 企画内で素人にケガを負わす
⑤ 企画内でのケガで大晦日に黄色信号(?)


10月のRIZIN LANDMARK vol.1の会見では相手の萩原京平選手からこの企画について触れらていました。
「舐めている」、と。
その後、負傷により、日程変更を余儀なくされたのですが、今度は利益相反が起こりかねない事態に巻き込まれます。
結果、放送時間をずらし、重複は回避されますが、今度はこの企画の過激さにクレームが入るのです。
そして本人のYouTube上でも「やりすぎ」について反省の弁を述べるのですが、あくまで朝倉選手への持ち込み企画なので朝倉選手が反省を公表する必要性は全くありませんでした。
そしてそこから大晦日のRIZIN33参戦決定までこの企画でした怪我で悩まされます。
しかし、この大晦日の結果はまだ分かりませんが、朝倉選手がどうして「注目度の高い選手なのか」が分かったような気がしました。

この1000万円企画を受けたことで新たな伏線を張り、それを回収できているからです。
素人はケガさせられていますが、その相手の久保田さん、後藤さん、それにオーディションで怪我を負った山田さん、素人ではありませんがキックボクサーのモハン・ドラゴン選手、果ては当日出場辞退をした田中さんとまでコラボレーションし、双方のYouTube動画で再生数が急上昇しています。

最近青木真也選手のnoteの中に「闘魂は連鎖する」というアントニオ猪木引退試合での古舘伊知郎の実況の言葉をみかけました。


この企画を行うことで出現した「結果」に対して、どのように「回収」していくか、それをどういった形に仕上げるか――この点において朝倉選手は秀逸でした。
アメーバ状に回収網を広げながら、新たな話題を提供する――これは一人では中々生みにくい要素であり、朝倉選手の場合、これら結果すべてを好転させているのに気づけます。
またすべては一方通行ではなく、連鎖しているのも注目すべき点です。

企画 → 結果回収 → 修正 → 再提示

この一連の流れから我々が教訓にすべきことは、どういうものであれまず「結果」を導くことではないでしょうか。

格闘技という場でみた場合、よく「○○っぷり」という言葉を耳にします。
勝ちっぷり、負けっぷり等々、単なる勝敗だけではなく過程も含めた結果です。

普通、企画として実行した場合、自分たちの思い通りの結果を期待して実行されます。
しかし大事なのは思い掛けない「結果」に至ったときです。
たとえそうなったとしても、その企画に対してどのような気概があったか、そしてその結果に対してどういった修正すべきか、このように修正する前提で動くべきなのかもしれません。

“多分”いけるからやってみよう」であり、この“多分”の精度を高めるために小さな実行を丁寧に繰り返すことでしょうか。

大晦日のRIZIN33への出場を決め、朝倉選手が無事勝利を収めた暁にはここまでの伏線をすべて回収できるだけでなく、新たな成果を手に入れることとなります。
逆に敗戦したとしても、それはそれで異なるストーリーの誕生となるでしょう。

連鎖とは結果と手を繋ぐことです。

接点がなければ、結果すらありません。

また接点に“熱”がなければ、結びつきは弱くなります。

熱とは気概で、気概があれば結びつきも強いです。

ごく当たり前の話でしたが、何某かの結果を導くために、私自身にも置き換えて考えています。

たとえ読者が少なくても引き続き文章を紡いでいきたい、そんな所存です。😁

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