アメリカの医療機関の現状
参照元 How coronavirus broke America’s healthcare system by Leslie Hook & Hannah Kuchler
【主旨】
医療機関の貧富が拡大し、前者はスタッフの解雇を余儀なくされている。他方で、米国の医療支出は対GDP比で17%も占めるのにそれが薬の開発やMedicare,Medicaidに充てられ病院運営のためには使われていない。
【内容】
病院に対して1750億$の財政支出をしているが、それでも多くの病院は待機手術(elective procedure)を中止しなければならないため、資金不足になっている
この状況でもいくつかの病院はスタッフの解雇を余儀なくされている
米国は医療支出が3.6兆$(GDPの17%)、政府資金の半分以上
トップの医療機関は十分なリソースがあり、需要の急増に対応できている
医療機関の役員によると、コロナの後医療機関の貧富が拡大する、短期的には財政支出の恩恵を受けられるが、長期的には失業者の医療費未払分を負担することや税収減少に伴う医療機関への支出減少などに直面する
米国の医療への支出は医療機関の運営のためではなくMedicareとMedicaidに充てられている
現状米国内2700万人がどの保険にも未加入とされているが、失業の増加に伴いこの数が増加し、医療費の未払が増加し病院の負債が増加する
コロナ前で約20%の病院が債務超過になっていて、現在は30~40%位と予想される
Journal of the American Medical Associationの去年の調査によると医療支出のうち少なくとも7600億$が不要に使われている
【感想】
正直米国の医療制度を全然理解していなかった。今回の記事はうまく咀嚼できたかわからない。間違い等あったら是非指摘してほしい。ただ、米国の医療制度は少なく、弱者切り捨てだと思っていたので、政府資金の半分以上の支出という事実は誤認していた。正直行政と医療機関との関係がつかめなった。病院のマネタイズとか社債みたく証券化とかでできないのかと思った。ただ、あまり過度に発行すると2008年見たくなるかもしれない。とはいえ資金不足だったら金融市場からの資金流用がありかなと思う。