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【読書録】プルードン『貧困の哲学』

 全くの偶然から、この本を手に取った。少し噂は聞いた気がするけれども、どういう哲学者というイメージもなかった。
 著者略歴を見てみる。
 十九世紀を生きた、貧しいが独力で学問し、トルストイに『戦争と平和』を書かせた哲学者。
 なるほど。わかったつもりになる。
 数ページ読み進めてみた。この時期の哲学者に向かって言うのは酷だが、今の所、全くキリスト教的世界に向けてしか喋っていないと感じる。中国に対して、「停滞した民族は神の観念を失う」など言ってるところを見ると、その後世界がどんな概念に向けて溶けて行ったか、など、不遜にも言いたくなる。が、これが当時の世界観だったのでもあろうか……。

 雨は朝方ザっと降って、それから止んだ。

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