0718「ファブリーズ浴」
昨日は仕事もあって、大阪を歩き回っていたが、ニューヨークに住んでいる悪影響で、傘を持たずに外に出てしまった。ニューヨーク民は、よほどのことがないと傘をささない傾向があるので、私もそんなノリで街に出てしまったが最後、完全にどしゃ降りになってしまって、ものすごいびしょ濡れになってしまった。大阪に行くということで、何枚か着替えは持っていたのだが、PCを雨から保護するために着替えをPCに巻いてしまったので、着替えもびしょびしょになり、何もかもがびしょびしょになってしまった。しかし、移動はしないといけないので、さらにびしょびしょになった。
結果、身体中が濡れた犬のようなひどい、「歩く部屋干し」みたくなってしまった。とりあえずどうにかしようと思いつつ、せっかく関西にいるので今しか行けないところに行こうと思って、例によって、神戸サウナ&スパに宿泊した。カプセルホテルだ。「38カ国の人々が10分間同じサウナ室に入ってた」という、とんでもないギネス記録を保持している、日本屈指の温浴施設だ。
サウナ室にテレビがある場合、どれだけサウナ室にいられるかというのは何が放送されているかにも多分に寄ってくるのだが、辛いニュースが多くて、せっかくの神戸サウナ&スパなのに、あまり長時間サウナ室に入っている気にならなかった。テレビが全くない上に、温度と湿気のバランスが丁度良いスカイスパYOKOHAMAに行きたい。
そして、半乾きの服をロッカーに入れて、館内着に着替えてサウナに入ったり、仕事したり、酒を飲んだりして朝を迎え、ロッカーを開くと、そもそも部屋干し臭い服たちが、ロッカーの中で発酵していた。これはひどい。しかも、サンダルで歩いていたので、サンダルもびしょびしょになって半乾きで、えらい臭いになっていた。
今日は朝から大阪から東京に戻り、いくつか大事な打ち合わせ、しかもわりとエグゼクティブな会があり、こんな状態で行くのは相当にまずい。そんなわけで、最終手段、薬局に駆け込み、ファブリーズを購入する、そして、頭から足の先まで、丁寧に、穴を埋めるようにファブリーズを噴霧していく。シトラス・フローラルの香りが自分を包み込む。
今度は服や身体が、ファブリーズでびしょびしょになる。しかし、経験上、ファブリーズでびしょびしょになるくらいまでやらないとダメだ。これでいい。
ニューヨークの地下鉄のエレベーターという場所は、本当にひどい臭いがする。それは、エレベーター内で放尿をする人が多いからだ。ニューヨークは、街中で立ちションしているところを見つかるとまあまあ逮捕される場所なので、24時間オープンしている駅のエレベーターなんかで放尿する人が多い。公衆便所みたいなものは基本的にない。タイムズスクエアの駅にはきったないのがいくつかある。
で、そんな放尿エレベーターに消臭剤が適当に噴霧されて、尿と消臭剤が混じり合って、むしろ最悪な臭いになる。中途半端に消臭しようとすると、結果的に、臭いと匂いが相殺されずに両方パワーアップしてしまうのだ。匂いは臭いになり、臭いは強化されてしまう。
だから、こんな、雨上がりで部屋干しっぽくて発酵した日は、ファブリーズをひたひたになるくらいまで浴びたほうがいい。今日もまだ人と会う。ファブリーズを浴びてがんばろう。