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#13 学校でのパニック

苦手なことに直面したり、
予期せぬ中断、
予期せぬ予定の変更などがあると
パニックになってしまう子がいます

もちろん
なるべくそういう状況にならないように、
先生がたも配慮をしていますが、
起きる時は、起きます。

「教師はプロなんだから
 学校でパニックを起こさせるとは
 どういうことですか?」

と言う方もいらっしゃるんですが、
教師は、その子のこれまでの様子を
すべて知っているわけではないんです。

どういう特性を持っていて、
こういうことは苦手なんだな、
あぁ、これは大丈夫なんだな、
と理解するまでには
多少の時間が必要です。

パニックになってしまった時に
声掛けをするだけで
落ち着く子もいます。

また場所を一旦変えてみる、
なにか目を引くものを提示して
気持ちをそらす、
などいろいろな対応をして、
気持ちを落ち着かせたりもします。

よく目や耳にするのは
「パニックを起こして
 興奮してしまう子には
 クールダウンスペースを作り
 そこでクールダウンをさせる。」
という対応です。

これはとても有効な対応のひとつですが、
パニックを起こしている子を
誰がどうやって
クールダウンスペースに連れて
行くと思いますか?

教室で泣き叫んで暴れている子を
どうやって教室から連れ出し、
ほかの子の刺激にならないように
クールダウンスペースに連れて
行くと思いますか?

同じ教室の隅にクールダウンスペースが
設けられている場合もありますが、
大きな声は、ほかの過敏な子供の
強烈な刺激になってしまうので
なるべく別教室に
クールダウンスペースがあるのが
理想だと思われます。

ただクールダウンスペースへ行くまでが
実は本当にたいへんなことなのです。

どうしてパニックになってしまったのか、
どうすればよかったのか、
クールダウンスペースまで
どうやって移動するか、
こんな方法はどうだろうか?

と、教員と支援員との
反省と話し合いは
大切な時間になります。

低学年のうちは、
毎日のように大騒ぎをしていた子も、
学校生活のパターンがわかってくると
パニックになる回数が減っていくことが
多いです。

「そんなに泣き叫ばなくても
 お友達や先生は
 お話を聞いてくれる」
とわかってくると、
落ち着いて話ができるようになる子も
います。

また学年があがり、その子なりに
少しずつ成長することで
落ち着いてくる子もいます。

「そこへ行けば自分の気持ちを
 落ち着かせることができる」
とわかってくると
気持ちがザワザワしてきた時に
自分から
「クールダウンします」と言って
決められた場所へ行く子もいます。

自分で自分の気持ちがわかる。
自分一人で気持ちを
落ち着かせることができる。

これは、
その子の大きな成長の証ではないかと
思うのです。

だたこれも個人差があり、
どの子も落ち着いてきて、
パニックを起こさなくなります、
ということではありません。


もしパニックを起こしてしまっても
「そんな時もあるよね」
とそばで見守りつつ、
少しずつ
パニックになる回数が減って
子ども自身が
「パニックにならなくても大丈夫」
と思える環境に整えていけたらなぁ
というのが、わたしの目標でもあります。


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