Q_man

金融機関に勤める駆け出しのクオンツです。知識・思考の整理やアウトプットの練習のためにnoteを活用しております。 ファイナンスやデータ分析周りのことや雑多なことまで色々自由気ままにやっています。

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マガジン

  • Advanced Asset Management

    University of Paris-SaclayのThierry Roncalli教授のAdvanced Course in Asset Managementという講義のプレゼン資料の内容を解説しています! 更新頻度は週2~3回、対象者は金融工学やファイナンス、資産運用に興味がある方となっております。

  • 読書記録

    自分の読書まとめ&レビューの記事を集めています。 更新頻度は不定期です。

  • オープンデータ分析

    オープンデータを分析してみた系の記事をまとめています。 更新頻度は不定期です。

  • テクノロジー

    最新のテクノロジーを試してみた系の記事を集めたマガジンです。 更新頻度は不定期です。

最近の記事

論文サーベイリスト

https://mitsloan.mit.edu/shared/ods/documents?PublicationDocumentID=9437 https://papers.ssrn.com/sol3/papers.cfm?abstract_id=4381611 https://www.aqr.com/-/media/AQR/Documents/Journal-Articles/AQRJPMMAS23InvestinginInterestingTimes.pdf?sc_

    • 【解説#04】Advanced Course in Asset Management

      前回はCAPMというファイナンスにおいて重要な均衡モデルについて取り扱いました。今回はベンチマークが存在する下でのポートフォリオ最適化についての話題になります。 ポートフォリオのウェイトを$${x=(x_1,…,x_n)}$$、ベンチマークのウェイトを$${b=(b_1,…,b_n)}$$としたとき、ポートフォリオとベンチマークのリターン差はスライドのようにウェイトの差のベクトルとリターンベクトルの内積で表現でき、これを超過リターンベクトルといいます。 超過リターンベクト

      • 【論文紹介】A Investor's Guide to Crypto【暗号通貨】

        最近Journal of Portfolio Managementで発表された暗号通貨に関する論文がためになったので、定量分析面での結果を簡単にご紹介します。図表などは載せられませんがご容赦ください。著者たちは主にマン・グループというイギリスの老舗ヘッジファンドの中の人です。 暗号通貨のボラティリティは確かに高いが、現金を上手く混ぜることでボラティリティを十分コントロールできる 暗号通貨は一般的にかなりハイリスクな資産と見なされがちですが、他の伝統的資産と定量的に比べたら

        • 【解説#03】Advanced Course in Asset Management

          前回は無リスク資産を導入した場合はリスク資産に対しては接点ポートフォリオのみを考えれば良いといった内容になっていました。今回はその帰結からCAPMというファイナンスの世界において最も有名といっても過言ではない理論へ話が移ります。CAPMは今日のパッシブファンドの存在を裏付ける理論で非常に重要ですので、是非とも覚えていただければと思います。 資本資産価格モデル(CAPM)$${x^*}$$が接点ポートフォリオだとしたとき、効率的フロンティア上において以下が成り立ちます。 $

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        • Advanced Asset Management
          4本
        • 読書記録
          2本
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          1本
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          1本

        記事

          【読書まとめ】誤解だらけのアセットアロケーション

          中々刺激的なタイトルの本を読みました。内容は結構充実しており、資産運用のプロだけでなく資産形成に勤しむ一般人の方にも(難しいかもしれませんが)是非とも読んでほしい本かと思ったので、こちらのノートで挙げられている5つの誤解について簡単にご紹介します。ちなみに著者の一人のマーク・クリッツマンはかなりの大物です。 誤解①:パフォーマンスの90%超はアセットアロケーションによって決まる実務家がポートフォリオを組む際に、最初に大きな資産クラスの投資配分を決めてから(例えば株式に60%

          【読書まとめ】誤解だらけのアセットアロケーション

          【オープンデータ】統計センターのSSDSE(教育用標準データセット)を触ってみる

          政府統計のオープンデータで面白そうなものないかなと探していたら、統計センターのサイトでSSDSE(教育用標準データセット)なるものを見つけました。 サイトではSSDSEについて以下のように説明されています。 現在利用できるデータセットは以下の5種類のようです。 どれも面白そうですが、今回は「社会生活」というデータを触ってみようと思います。 社会生活データの仕様確認統計センターの方でデータの仕様書が丁寧にまとめられています。まずこちらを簡単に眺めてみましょう。 データ

          【オープンデータ】統計センターのSSDSE(教育用標準データセット)を触ってみる

          【解説#02】Advanced Course in Asset Management

          前回はポートフォリオの期待リターンと分散を算出し、マーコヴィッツのフレームワークでポートフォリオ最適化問題を定式化すると上手く2次計画問題に落とし込むことができ、最適化計算ができるといった内容でした。今回はその続きからとなります。 マーコヴィッツフレームワーク あるリスク愛好度$${\gamma}$$における最適解$${x^*(\gamma)}$$の下での、期待リターン$${\mu(x^*(\gamma))}$$とボラティリティ$${\sigma(x^*(\gamma))

          【解説#02】Advanced Course in Asset Management

          DALL•E 2を使ってみた

          今朝、日経新聞の朝刊を読んでいたらマイクロソフトがSNSに投稿するチラシや案内状を気軽に作成できるデザインアプリ(Microsoft Designer)を発表したとの記事を目にしました。最近、stable diffusionなど文章から画像を生成する技術が世を騒がせていますが、デザイン特化の仕様っぽいです。 一昨日からベータ版の無償提供を始めているそうで、正式版の導入時期は未定としているそうですが、マイクロソフト365というサブスクサービスのアプリとして使えるようにするそう

          DALL•E 2を使ってみた

          【読書まとめ】深層学習の原理に迫る

          最近遅ればせながら深層学習の勉強をしています。その一環で読んだ『深層学習の原理に迫る』という本について、備忘録的な意味を含めた内容のまとめをします。著者の今泉氏は東大の准教授で数理統計学及び統計的学習理論の研究者で、「深層学習はなぜうまくいくのか」ということについて考える仕事をしているそうです。タイトルの通りこの本も深層学習が上手くいく原理について著者の考えをまとめた本となっております。以下からは内容の簡単な要約になります。 ① 深層学習の登場深層学習の凄さを世に知らしめた

          【読書まとめ】深層学習の原理に迫る

          【解説#01】Advanced Course in Asset Management

          University of Paris-SaclayのThierry Roncalli教授がAdvanced Course in Asset Managementという授業の講義資料を公開しており、ためになりそうでしたので自分の勉強がてら少しずつ解説(翻訳?)していこうかと思います。プレゼンは全部でなんと1,500スライド以上(とんでもない量!)あり、骨が折れそうですが頑張ります。 講義は全部で以下の5つのパートに分かれています。 Portfolio Optimizati

          【解説#01】Advanced Course in Asset Management

          【SSRN】資産運用に関する論文まとめ

          SSRN(Social Science Research Network)のQuantitative Methods & Global Investments eJournalの最近アクセスが多い論文の中から気になる論文をいくつかリストアップしてみました。概要はDeepLで翻訳したもの少し整えています。 ①Beyond Fama-French Factors: Alpha from Short-Term Signals ②Investing in Deflation, I

          【SSRN】資産運用に関する論文まとめ

          DXテーマポートフォリオの検証

          DX銘柄 近年、AI活用によるDX(デジタルトランスフォーメーション)は業種を問わず盛んに取り上げられているホットトピックかと思います。経産省は東証と共同で以下のように年に一回の頻度でDX推進を積極的に行っている銘柄をDX銘柄として選定し公表しています。 今回はそのように選ばれたDX銘柄に絞って投資をするDXテーマポートフォリオの有効性について簡単に検証します。 データと検証方法について データは以前の記事で取り上げたJQuantsというAPIを用いて取得することにし

          DXテーマポートフォリオの検証

          個人投資家が簡単に日本株マーケットデータや財務データを取得することができるJ-QuantsのAPIについて

          個人投資家の金融データ周りの現状 個人投資家がTOPIX全銘柄などの大規模なユニバースを対象に、マーケットデータや財務データを時系列で取得し、分析を行うことは現状では割と困難である。無料で利用できるものは直近値はあるもののヒストリカルな情報がなかったり、RefinitivやBloomberg、Factsetといったプロ向けのデータベンダーと契約しようにもコストが高すぎるのである。しかし、TOPIXユニバースなどできちんとデータ分析してバックテストを行い仮説検証をしていかなけ

          個人投資家が簡単に日本株マーケットデータや財務データを取得することができるJ-QuantsのAPIについて