日帰り神奈川↔︎岩手


これはすばらしい。1万で新幹線含むJR東日本が乗り放題。
この真価を生かすためには、できるだけ遠いとこ行って日帰りすればいいのだ。

日帰りで最大限楽しみたい。だから最大限早く行って最大限早く帰りたい。
住んでるのがよりにもよって神奈川の真ん中らへんなので、5時に起きるハメに。

といっても前日10時には就寝していたから眠気は大したことなかった。
『現代数理統計学』を読みつつ、移動。
普段の外出時はカバンに数冊の本を忍ばせているのだが、今回はこの1冊のみ。後々歩き回ることを見越したからだ。
数学書は厚さの割に読むのに時間かかるからこういうときは便利である。防災袋に本を入れるときも数学書がおすすめだ。

一ノ関駅で新幹線を降りる。
岩手の中では南端だから比較的行きやすいところにある。といっても誤差だろうか。

駅に伝統らしきなにかがあった。よくわからない。
俺は、地方の駅によく飾ってあるような、伝統らしきなにかが大好きだ。

駅に着いたのが9:21。発つのが10:17。1時間ほど時間があったので、周辺を軽くお散歩。
このときは雪(みぞれ?)が降り積もっていた。それを見越して厚着をしてきたから大丈夫。
むしろ「東北感」に興奮を高め、辺りを走り回った。もはや「お散『歩』」とはいえないのかもしれない。

一関一高を発見。
この日はちょうど3月1日、つまり卒業式の日だった。
しょうもないユーモアを添えたストーリーズを投稿。

まだ時間があったから観光案内所に立ち寄ってみた。
今後少しでも行く可能性のある場所のパンフレット等をまとめて入手。
こういう観光案内所は、クーポンの類が置いてあったりすることもあるから、とりあえず入ることにしている。
案の定、この後行く幽玄洞の入洞100円引き券を発見。アイ・アム・ラッキー。

一ノ関駅を出発した俺は、無事猊鼻渓駅に到着。

これぞ!というような無人駅に胸を高鳴らせる。

ボロボロの駅ノートを発見。めっちゃ上手い萌え絵が描いてあったり、ド下ネタが書いてあったりする。

バスなんて時間も場所もめんどくさいので、己の足に頼ってみた。徒歩30分は走って15分。

目的地に到着。
「日本最古の鍾乳洞」という言葉にロマンを感じざるを得ない。

入場料を払い門を潜ると、まず化石の簡単な展示を行う建物がある。
まったく詳しくないのだが、日本で最も古い陸上植物の化石は、このあたりで発見された鱗木(レプトフロエウム)のものだとか。

その奥に進むとガチモンの鍾乳洞が出現。
氷柱石や石筍、化石など盛りだくさん。30分は楽しめる。

鍾乳洞の全体図はこんな感じ。

猊鼻渓駅近くにある「紙すき館」を訪れた。
俺が生まれ育った茨城県も、こないだ行った宮城県もそうだが、全国至るところに和紙がある。試しに「(県名)+和紙」でググってみよ。
俺はそういう地方の和紙産業に興味深々なのだ。
猊鼻渓のある岩手県東山町では「東山和紙」が有名である。

東山和紙は楮紙である。

しかし百聞は一見に如かず。

紙すき館では、実際に各工程における原料や道具が展示されていて、それを眺めているだけでもとても楽しい。


松尾芭蕉が関わっているという話も、とても興味深かった。

つぎに猊鼻渓の絶景を楽しむとかいう、王道の観光をかましてやった。
文具ほとんど関係ない、ただの旅行になってしまうが構わない。だって俺様の一人旅なんだもんね。

遊覧船に乗った。ガイドさんの丁寧な解説付き。川の上りも下りも両方あるのはココだけだと言っていた気がする。

餌を買って鴨に与えることができる。かわいい。

そして周囲を見渡せばこの絶景である。都会の喧騒に疲れた心が癒されるのを感じた。
平日で4組程度しか客がいなかったので、席を移動したりしながら自由に楽しめた。

折り返し地点でいったん上陸。

獅子の鼻にみえる岩。これが「猊鼻渓」なる名前の由来らしい。

穴に向かって種々の「運玉」を投げ、うまく入ればそれに該当する幸運が手に入るという。
俺は「願」「絆」「財」の3つを選んでみた。ほかに、「恋」とか「愛」とかもあったがスルー。
「願」をギリギリで外し、「絆」「財」を大きく外すという悲しい結果だった。

帰りはガイドさんが舟歌を歌ってくれた。とても心地よい時間が、ゆっくりと流れていくのを感じた。

やはり電車の本数が少ない(2時間に1本程度)。
少し時間があったので、地域交流センターに寄ってみた。

地元の工芸品が飾ってあった。

図書館で少し気になった郷土資料を複写してもらった。

駅で電車を待つ間にサッとエネルギー補給。

猊鼻渓駅の観光地を満喫し、いったん一ノ関駅へと戻った俺だったが、まだまだ時間があった。
どうせならこのままどこか別の観光地も行ってしまえ!と軽いノリで平泉へ。

もちろん徒歩で中尊寺を目指す。

弁慶の墓。

不動堂。

金色堂のみ観るのに料金がかかる。
金色堂そのものの写真は撮っちゃダメと書いてあった。

宮沢賢治の詩が彫ってあるらしいけど、カメラの画質が悪すぎて判読不能。

バイバイ芭蕉。

ダッシュで下り坂を駆け降りたので疲れた。
汗を流すためにも温泉入って気持ちいい〜。

平泉を出発し、無事一ノ関駅に到着。
イルミネーションが綺麗。

https://shochiku1920.jp/menu/490462

帰りの新幹線に乗る前に地元の蕎麦でも食おうかと思ったが、駅に近い店は閉まっているところも多かった。
あまり歩きまわる時間も体力も無かったので、老舗食堂でソースカツ丼を食べた。
肉は薄めだが、とても柔らかくて、脂身の甘みが美味しかった。

バイバイピカチュウ。
バイバイ一関。

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