【おすすめ本】時間がないけど小説を読みたい人のための連作短編小説3選
こんにちは、ピュウです。
楽しいコンテンツが大好きな元編集者です。
私のnoteでは、本を中心としたおすすめのコンテンツや
我流の文章術を紹介しています。
本日のテーマは、
忙しくて時間がないけど小説を読みたい人におすすめ!
連作短編小説3選
です。
いま、こちらの本が話題になっていますよね。
『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』
三宅香帆/著
この本のまえがきのタイトル、
「本が読めなかったから、会社をやめました」がぶっ刺さりました。
会社員でもフリーランスでも
働いていると娯楽としての読書ってできなくなりますよね。
学生時代は小説やエッセイが好きだったのに、
今では職業に関連した専門書や
仕事術の本しか読めていない……。
そんな人も多いのではないでしょうか。
この記事では、
忙しくても、自分のペースで少しずつ読める
連作短編小説を3つ紹介します。
そもそも連作短編小説とは何か?
連作短編小説とは、
1つの短い話を、キャラクターや世界設定を変えずに、
一繋がりの話として続けていく形式の小説。
2つ目のストーリーから視点(主人公)が変わった!と思ったら
1つ目の話の主人公と同じ学校の子の視点だった、
1つ目の話の主人公の親の視点だった、など
読むにつれ、一つの小さな世界設定の立体感が増していくのが醍醐味です。
それでは早速おすすめ本の紹介に入ります。
有名な作家さんばかりなので
人に勧めたり、ちょっとした話題にも活用しやすいはず。
おすすめ連作短編①
『少女は卒業しない』(朝井リョウ)
自分たちを最後の卒業生に、廃校となる高校が舞台の連作短編集。
タイトルからも推察できるように、女子生徒にフォーカスを当てています。
当たり前ですが、高校で頑張ってきたこともコミュニティも
高校生活で残した未練も、生徒によってバラバラ。
人によって異なる青春の形を、切なく美しく切り取っています。
ちなみに舞台となる学校は共学なので、
男性も女性も関係なく共感できると思います。
私が一番好きなのは、特別支援学級の男の子と
海外から転校してきた女の子の話。
「恋」とはまた別の「大切」という二人の関係性にグッときます。
『桐島、部活やめるってよ』で一躍有名になった朝井リョウさん。
どちらも連作短編集ですが、舞台となる高校の雰囲気も違い、
フォーカスを女の子に当てている点でも全く違う面白さがあります。
難しい表現もなく、読んでいて全く疲れない。
途中で時間を置いてしまっても、問題なく読めます。
おすすめ連作短編②
『逆ソクラテス』(伊坂幸太郎)
主人公は全員小学生。
自分の小学生の頃を朧気ながら思い返しました。
短編5編なのですが、タイトルすべてに
否定、反対を意味するワードが入っています。
(「逆ソクラテス」「スロウではない」「非オプティマス」など)
これらすべて、「大人にとっての常識の逆をいく発想」ととれます。
子どもならではの思考から、
大人になって忘れていたことをたくさん思い出すことができます。
同世代の子どもにも、その親世代にもぜったい読んでほしい一冊です。
そして、じつは完全な連作短編とは言い切れない本作ですが、
最後まで読むと、ある「繋がり」に気づけます。
その「繋がり」こそが感動と驚きのピーク!
正直、伊坂幸太郎さんはあまり好みの作品がなかったのですが、
逆ソクラテスは好み。超感動しました。
お話の大半が独立しているので、
ストーリーの繋がりを気にせず、気楽に読めます。
おすすめ連作短編③
『ドミノ』(恩田陸)
『夜のピクニック』や『蜜蜂と遠雷』など、
感動系の作品の印象が強い恩田陸さんですが
『ドミノ』はノンストップエンターテインメントです。
主要登場人物はなんと28人(匹)。
接点のなかった人々が一つのドラマを生み出します。
何コンボ!?と驚愕してしまうほどの
連鎖の量で、読み応えも抜群です。
本作に限っては読むのに時間がかかるかもしれませんが、
緻密で濃い連作短編なので
満足度重視の方にはぜひ読んでもらいたいです。
登場人物は完璧に覚えなくても大丈夫。
とにかく楽しめばよいのです。
私はまだ読んでいませんが、
『ドミノin上海』という続編も出ています。
どちらが先に2作とも読了できるか、私と勝負しましょう。
以上、おすすめ連作短編3選でした!
今後も本を中心とした発信をしていきます。
ぜひ、フォローをよろしくお願いします。
ピュウ