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WEB3時代の平安貴族と鎌倉殿。

WEB3ビジネスが今まで通り、エリート層によって牽引されるのであれば、矛盾をはらんでいる。
平安貴族たちが荘園を守るために武士を匿っていたら、
地方で着々と力をつけた武士たちにより、地位がひっくり返ったのと似ている。

「非中央集権」を鼓舞するのは自由だが、中央集権により安定した地位を獲得してきたのはエリート層なのだ。


NFT、ICO、クラウドファンディング、ソーシャルレンディングなどのフィンテックは、中央銀行をトップとする金融ヒエラルキーを脅かし、メタバースはネット上の可処分時間をとったらリアル経済を脅かす。


副業が当たり前の時代、企業役員もまた優秀であるほど副業が当たり前になっている。
金融機関が連帯保証人という首輪をかけるのは代表取締役のみである。
会社が泥舟になれば、役員から逃げる。つまり、どこの企業も社長は一匹狼、プーチンというわけだ。

社員も役員もフルコミットを強要できない。
もはや社長は御家人を束ねる鎌倉殿ではなくなった。

そういうわけで、「プラットフォーム思考」の企業経営について記事を書いた。


今までエリート達は、集まる情報、人脈、教育、を高価なものとして独占してきた。
しかし、インターネットの普及によって、実は本来タダでも手に入るものだったことに、人々は気づいた。

その過程で巨大プラットフォーマーに通行税を納めるようになる。
これが、WEB2.0の世界だとされている。
この通行税はもはや当たり前のものだし、これ以上何かを奴らに没収されることはない。

GAFAMたちは、ニッチなビジネスまで攻めることはない。
経済合理性があわないからだ。ここにWEB3の新規ビジネスのチャンスがある。

今までの競争から離れ、小さくてもいいから徒党を組めばなんとかなる。
このような脱エリート的な生き方が、WEB3的な生き方なのである。


エリート街道の先には、もはや成功が約束されない。成功の定義すら変わっている。
価値観の押し付けはできないから、マウンティングすら無用になる。


明治政府が作った学校教育は、答えがある程度決まっている分野には有効だった。

「大学へ行けばなんとかなる」
「東京に行けばなんとかなる」

親たちが刷り込んだ「洗脳教育」がなくなるのに、ずいぶん時間がかかった。


エンジニアは「ハックする」が根本にあり、アナーキーな存在。
それに対して、エリートたちは安住できる世界がなくなると不安になる。

どちらが変化に強いか歴然としている。
このぶっこわれる世界を楽しめるやつが強いにきまっている。


学歴が全てではなくなり、人生の1オプションになる。
今いる世界での出世が全てではなく、それもまた1オプションになる。

単一農耕エリート達には大変な時代になったものである。

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テックジム創業者:藤永端(みんなのグラさん)のIT業界裏話
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