なかなか解けないオレンジの魔法
子供たちに人気で
まるで魔法のような食いつきをもたらす
ボロネーゼやミートソース
ところでこのボロネーゼとミートソースはどのように異なるのだろう?と思ったりします。
ボロネーゼは粗く挽いた牛肉を、パンチェッタや香味野菜などとともに煮込んで作るそうで、肉がメインのソースであるために、トマトの比率はそこまで多くなく、よって野菜やワインの味が感じられるように作られているようです。
一方でミートソースはというと、細かく挽いた合い挽き肉を使い、パンチェッタは使用せず、トマトベースであるがためトマトの比率が多くなっているそうです。
なんとなぁく同じように思って食べていたフシがあったのですが、次食べる機会に意識してみようと思います。
ところで一心不乱に子供がこれらボロネーゼやミートソースを食べますと、その食欲に安堵する傍で衣服や周辺は『オレンジ色に彩られたアート』へと一変することを経験した方は少なくないでしょう。
あのトマトソースやケチャップなどは、洗濯しようにも、なぜにあんなにも落ちにくいのでしょうか。さらには食器も樹脂製などですと特に、なかなか落ちにくいものです。
その理由は、トマトに含まれる成分『リコピン』です。
トマトを赤く彩るリコピンが、あの衣服につくオレンジ色の正体なのです。
調理過程でリコピンが油に溶けて食器や衣服に付着してしまうというのです。
そんな時はまず、できる限り早めに水洗いまたは中性洗剤を使って軽く手洗いをした後、洗濯機で洗い、天日干しをしていただくと、色が薄くなることが期待できるそうです。
このリコピン。栄養機能としては、活性酸素を消去する力を持っており、紫外線による肌の赤みや、色素沈着などといった皮膚に対するダメージを予防したり軽減する効果が期待そうです。
前述のように、リコピンは油に溶けやすい性質ですから、油と一緒に食べることで体内への吸収率を増加させることが出来るそう。
トマトにオリーブオイルをかけて作るカプレーゼなどもその実例といえます。
「トマトが赤くなると医者が青くなる」という西洋の諺があるように、栄養的には優秀なトマトなのですが、
「辺りが赤くなると保護者が青くなる」
というのが、子育て時期のホンネのようです。
おしまい