黄色と黒は○○のしるし
○○に入る言葉
に『勇気』を思い浮かべた方。
懐かしいですね。
『リゲイン』という栄養ドリンクが発売された頃は1988年。
時任三郎さん扮する牛若丸三郎太が歌う『勇気のしるし』の歌い出しの歌詞です。
さらに『24時間闘えますか?』
と歌詞は続きました。
黄色と黒
そんな黄色と黒ですが、黄色は警告色の代表格。
この黄色のように目立つ色は「進出色」と呼ばれ、見た者に対して飛び出しているような印象を与えるとされており、触れたり、近寄ったりする意識を低減する効果があります。
ゆえに「注意」や「立入禁止」のような場所で使用されることが多いわけです。
一方で進出色と反対の視覚効果がある「後退色」は、見た者に他の色よりも奥にあるイメージを抱かせます。そのため、黄色と黒を一緒に使うことでより黄色の「進出色」の効果を際立たせることができます。
そして我々は本能的に黄色と黒の組み合わせに危険なイメージを抱いており、遮断機や安全標識などに用いているのです。
ハチ
黄色と黒の組み合わせといえば、ハチを思い浮かべる方も多いことでしょう。
例えば、アシナガバチやスズメバチは黒と黄色の縞模様で毒を持っていることを周囲に警告しています。
トラ
トラも黄色と黒の縞模様です。
しかしトラが自ら危険であることをアピールするのでしょうか?
実はほとんどの動物は色を見分けることが出来ないので、黄色と黒はそれらの動物にとってはモノクロに見えているのです。
そしてこの動物たちにモノクロに見えるトラの縞模様は、草むらのなかで目立ちにくいのです。
それで獲物に忍び寄ることが出来るわけです。
ハチが危険を警告しているのに対して、トラは警戒を緩めさせる真逆の働きがあるということになりますね。
トラロープ
黄色と黒の2色のナイロンロープを、トラロープといいます。
このナイロンロープは力のかからない防護策などの結束に使うべきである。目立つので安全施設に使われている。
というのですが、
もともとは、虎とは虎綱(とらづな)ともいい、坊主など垂直に立てたものを、倒れないように維持するために張るロープのことだったそうです。
したがって倒れないようにロープを張ることを、『虎を張る』というそうです。
ここではナイロン製のトラローブは使用してならないということになっているようです。
ここで『坊主』という言葉に引っかかりました。
坊主とは建築用語らしく
坊主(ぼうず)
現場で組み立てる簡単な荷吊り装置。人力のクレーン。
具体的には、1本の長い丸太を立てて、周囲に虎綱をはり、丸太の先端に金車(=滑車)をつけたもののことを示すそうで、滑車を経由したロープを引っ張ることによって吊り荷を上下させるものだそうです。
鬼
鬼のパンツは黄色と黒の縞々パンツ。
『虎の毛皮出来ている』と歌詞にあります。
その理由は、
鬼が出入りするとされる不吉な方角『鬼門』は、陰陽道では北東に当たります。方角を十二支にあてると、北東は丑寅【うしとら=牛、虎】です。つまり鬼の頭にあるのは牛の角、下は虎柄のパンツということになるようです。
ラムちゃん
『うる星やつら』に登場するラムちゃんは虎模様のビキニとロングブーツがトレードマーク。
彼女は鬼型宇宙人なので、服装のデザインは鬼に準ずると理解して良さそうです。
ちなみに赤は
黄色の他に赤色も注意を促す色ですよね。
天気予報の「注意報」は黄色ですが、「警報」には赤が使用されます。
サッカーでも、反則があった場合は「イエローカード」で警告なのに対して「レッドカード」で退場を表しますね。
つまり、黄色より深刻な状態を赤色で示すのです。これは赤色は血液をイメージさせ、危険を察知させるのに有効な色であるからという理由のようです。
ゆえに消火器や非常ボタン、緊急車両のランプなど異常や緊急事態を認識させる色として多用されているのです。
おわりに
冒頭に戻りますと、かつて黄色と黒は『ゆうき』のしるしといいましたが、
一般的には
『ゆうじ(=有事)』
のときに使われるので
「ゆうじのしるし」
とするのがしっくりくることになりますね。
おしまい
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