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春を彩る花の魔力

この季節、道端に咲くオレンジ色の綺麗な花が目につきます。

この花、ナガミヒナゲシ(長実雛芥子)といいます。

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花言葉は「心の平静」「なぐさめ」「癒し」

強靭なる生命力によってアスファルトの下からも道路の上に咲き誇ります。

見た目はポピーに似ております。

事実ポピー(ヒナゲシ)と同じケシ科ケシ属で、英名も"Long-headed poppy" (頭の長いポピー)と呼ばれます。

しかしながら実は…

学名はPapaver dubium L. その意味は"疑わしいポピー" なんとも不名誉な名前をつけられているのです。

このナガミヒナゲシ。漢字で書くと「長実雛芥子」となる名前のように、長い実をつけます。

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この実の中に約1,000〜2,000もの種子が含まれ、一株で約100個ほど結実するので、100,000〜200,000という種子が一株で作られることになります。

この繁殖力が強靭なことから、

多くの自治体では「在来植物の生育に影響を与える可能性がある」として注意を促しており、希少植物を脅かす外来種として、指名手配されているのです。

花言葉から窺える健気さの裏には、恐れられるほどの生命力が潜んでいました。

さらにナガミヒナゲシには、アルカロイド性の有害物質が含まれています。

自らの身を害虫や動物から守るための植物毒ですが、素手で茎を触ったり折ったりすると、手がかぶれるおそれがありますのでご注意を。

ポピーと見分けがつかないような美しい花をつける一方、強靭すぎる繁殖力のために怖れられもするナガミヒナゲシ。

どうやら他の作物に混ざって渡来して来たようです。

花自身には罪はないものの、逞しく繁茂する彼らを待ち受ける運命はハッピーエンドばかりでは無さそうです。

どうか名前だけでも覚えてやって下さい。


おしまい

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