マルチベンダーでやっていくことの利点と欠点について
以前ちらっとベンダーコントロールについて書きましたが、一社に委託するというのは先方の力が強くなってしまうという問題があります。
となると、マルチベンダーという考え方が出てくるわけですが、これもこれでなかなかに大変です。
情シスが専門性を持つ必要がある
ベンダー決まってないので、何かを導入するときには、ある程度の構成を考えて「この部分はこのベンダーに」といった形で相見積を取っていくわけですね。
当然、こちらも相応の構成が作れる技量があり、交渉力も持ってないといけません。
案件によってはベンダーの方に提案いただいたりなんてしてね。
領域ごとに得意なベンダーに依頼することで品質が上がる
ここにもありますけど、それぞれベンダーによって得意領域があるわけで、それにあわせて依頼した方が「いいとこどり」ができるメリットがあります。
ベンダーによっては「〇〇で要望受けてますけどうちは扱ってないので××で見積出しておきました」なんてこともありますしね。
扱ってないならともかく、できないとか、こっちの方が効率的だから(先方にとって)なんてこともあります。
なので、思い通りの構成にするのであれば、マルチベンダーの考え方を持っておいた方が何かとよいのです。
得意領域だけ作業としてスポットで依頼してもらったほうが、管理費的なものも少なくて済んだりしますしね。
依頼側が主体的に動く必要アリ
これがめっちゃ大変です。あまりに多い場合はコンサルティング的なところに依頼したこともありますが、議論の整理だったり提案だったりしてくださることはあるのですが、結局決めるのは依頼者。
結局依頼側が主体性をもって「判断」や「統率」を行っていかないと、なかなかにうまくいきません。
ベンダーが増えるほど難度が上がる
以前かなり巨大な開発で、「7社」に分散して開発やインフラ構築を委託したことがあるのですが、提案依頼書を書いて紹介してもらったベンダーさんに相談したところ
「弊社の技術責任者がお会いしたいと言っています」
と言われまして。地方の弊社までご訪問いただきました。
・このスケジュールでこれだけのベンダー数はめちゃめちゃ大変ですよ
・旗振りをするのは〇〇のシステムだと思うが、そう動いてくれるのか
・難しい場合御社がすごく大変ですよ
・辞退しようかと思ったが、老婆心ですが忠告に参りました
ということを非常に丁寧にお教えいただきました。私がまだ若く新参者に見えたのだと思いますが、具体の気を付けるべき観点もたくさんお教えいただき、ありがたいことです。
ちなみにそのベンダーさんには決まらなかったのですが、本当にめちゃめちゃ大変でした(笑)
役割を明確にして、もれがでないようにするのはマネージャーの腕の見せどころ
システムって、基本「人」なので、構築の人出が増えるほどコントロールが大変になります。これをどうにかするのがマネージャーの腕の見せどころだと思っています。
最初に全部決め込めればいいですが、途中で課題が出てくることなんかもありますからね。
とはいってももめるのが開発の常であります。。。これはノウハウがたくさん載っていておすすめ。
インフラ構築は「パターン」を理解してしまえばよいのですが、この本はわりと衝撃的でした。
AWSは、本家が出しているものもあるんですよね。とはいえ技術は日進月歩なので、ある程度参考にしつつ、キャッチアップは必要。
精進しなければ。。。
おしまい。