対話とスイッチオン
「あっ、今日の肌、いい感じに潤ってる」
「んー、ちょっと疲れがたまってるかも」
朝、目が覚めた直後の肌のコンディションチェックから私の一日は始まる。
肌の調子があまり良くなければ、仕事に行くときのお弁当の野菜を増やしたり、洗顔したあとに塗る化粧水や美容液の量を増やしたりする。
定期的にパックやピーリングをする。
少しむくんでいるな、という日はマッサージをしてみる。
肌の調子が良ければ、数日の生活を振り返ってみて何が良かったのか考えてみたり、気分が良くなって少し凝ったメイクをしたくなったりする。
出かける前に洗顔をして、化粧水などでスキンケアをする。
仕上げの乳液を塗って、頭から肩あたりまで映る鏡の前に座る。
肌の調子が良い日は下地の上にファンデーションとパウダー。
肌の調子が悪い日はファンデーションをお休みして下地とパウダー。
ファンデーションを使う日はファンデーションの乗りがいい下地、ファンデーションを使わない日は下地だけで肌が綺麗に見える下地を使う。
今日もいい仕上がり!もとから肌が綺麗な人っぽい!!
鏡の前の自分を見て内心ニンマリする。
骨格に合わせて眉を描き、顔全体を引き締まった印象に仕上げる。
ここからがメイクで一番好きなところ。
その日の気分に合わせてアイシャドウやアイラインの引きかたを選ぶ。
今日は暑いから涼しげな目元にしたいな。
まだまだ暑いけれど秋になったしメイクから秋を意識してみようかな。
ランチのピークのキッチンでバリバリかっこよく動きたいからクールにしようかな。
レジに入ることが多そうだから優しげな印象にしたいな。
友達とカフェでおしゃべりする予定だからあたたかみのある色にしようかな。
彼とおでかけするから汚い崩れかたをしにくいものを選ぼう。
アイシャドウが大好きでたくさん持っているし、アイラインの引きかたでクールな印象にも柔らかい印象にもなるし、自分の気分に合わせてアイメイクをするとそれだけで楽しくて、その日のテーマもばっちり決まるのでアイメイクは大好きだ。
(カフェで働いているのでそんなに濃いメイクはしないけれども…)
リップやチークもアイメイクとのバランスや唇のコンディション、予定に合わせてぴったりのものを選ぶ。
なかなかお直しができない日はティントなどの落ちにくいリップを塗るか、落ちる前提で薄目の色を選び、チークで血色感を補う。
頻繁に塗り直しができるときはその時々に合った好きな色のリップを選び、チークはバランスを見て濃淡や色を調整する。
(シェーディングやハイライトなどもしますが省きました)
よし!“今日のわたし”完成!!
エンジン全開、今日も楽しく元気よく、いくぞ!!
鏡の中の私に呼びかけて、頷く。
私にとってコスメやメイクは、自分との対話をして、自分のスイッチを入れるためのもの。
たくさんコスメを持っているけれど、ひとつひとつ香りやテクスチャーを確認して吟味して手に入れたものだ。
出勤前や休みの日に薬局などの化粧品売り場に行っては様々な商品を見てまわり、ネットの記事やYouTubeで調べて気になっていたものを手にとってサンプルを試してみる。本当に良い!と感じたら買ってみる。
雑誌のメイク特集は毎月目を通し、トレンドを頭に入れておいたり、新しいメイクテクニックを覚えて取り入れてみたりしている。
いつでも自分が“きれい!”と思える私でいたいから、忙しくてもコスメやメイクの研究を怠らない、というよりは、生活の一部になっていて楽しんでいる。
毎日毎日、自分の一日のテーマや肌のコンディションに合わせてコスメを使い分け、メイクをする。
コスメたち、私を綺麗に見えるようにしてくれてありがとう。これからもよろしくね。