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日朝トモダチ作戦

 これから日朝トモダチ作戦というテーマを軸に据えて書いていこうと思っている。

 北朝鮮を怒らせるのは実に簡単である。むしろ朝鮮中央通信、労働新聞の報道を見ていると日本に怒ってばかりいる。褒められたり笑ったり友好的なムードなど全くない。今後も起こりえないと思われている。

 ところで不思議なことに、多くの日本人は北朝鮮の人はみんなピンクレディーこと、李春姫アナウンサーのように話すとイメージしているようだがそれは間違っている。あれは報道独特、プロパガンダ的話法である。 

 ところがなのである。現地に行くと結構北の人は笑っているのである。耳をすませば笑い声が聞こえて来るのだが、それをまぁ楽しそうに話しているのである。そこに「何か面白いことあるの??」とぼくが近づいていくと算を乱して離れるか、もとの硬い表情に戻ってしまうのだが。

 2004年。初訪朝した時のことだ。到着初日から案内員とひとりでカラオケバーに行った男性が、翌朝憮然としていた。女性に対して結構ナンパな感じの人だったのだが、これまで蓄積した話術もテクニックも北朝鮮の女性接待員には全く通じなかったらしい。

 女性たちは全く彼のことを相手にせず、表情に乏しく、そのくせしっかり同行の案内員の分まで勘定は取られ「なるほどこれが社会主義ってわけか」と男性は怒っていた。

 ふむ。

 日本だったら明らかに女性に対して奥手だったり、「これが社会主義か」と言った男性のケースであれば朝鮮語の出来ない彼に対して、ブロークンな英語で話しかけたり、ボディランゲージを駆使したり、あちらからアプローチ、コミュニケーションを取ってくれることを期待していたのだろう。

 日本のキャバクラやガールズバーだったらそうなのでしょうね。それが出来ないホステスってのは、仕事が出来ないと評価されるわけだ。おだてて、コミュニケーション取って、時々ボディタッチして、ガードが緩んだところでドリンクやボトルを頼ませるってのがなるほど「資本主義的」なのかも知れない。

 そこからぼくの地道な北朝鮮と朝鮮人研究が始まった。待ちの姿勢ではいけない。とかく攻めて行かないといけないし、失敗もするだろう。しかし彼らを笑わせ、ガードを下げさせその懐に飛び込み、北朝鮮の姿を見て伝えるか。人間関係のコツをつかむか。

 韓国に留学、遊学して学んだ韓国語を徐々に朝鮮語に変えていき、韓国と北朝鮮という視点も加え、日本語の文献を読み知識をそれなりに積み重ね、 かび臭い文研研究ではなく、体当たりの実践研究。

 まだその時は作戦名はついていなかったが、ここから日朝トモダチ作戦が始まったのだった。

 ということで、明日からはその成果をだらだらと書いていきます。

■ 北のHow to その120
 日朝トモダチ作戦。ようやく書きたいことの本質にたどり着いた気がします。どうやって、北の人に接近していくか。笑いのツボは何か。あくまでこれはぼくの記録に過ぎません。みなさんの記録も必要です

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サポートいただけたら、また現地に行って面白い小ネタを拾ってこようと思います。よろしくお願いいたします。