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高SKEWアラートと7月マーケット調整の予測

ぴょん

こんにちは！今回は、マーケットのリスクを示す指標であるSKEW指数とVIX指数を使って、2024年夏の株価調整（下落）の予測についてお話しします。過去のデータを使って、どのように未来のリスクを予測できるかを見ていきましょう。

元々は4月頃に指数とSKEW指数の関係 株価指数の関係を比較していたことが発端になります。

高SKEW状態から決まってマーケットクラッシュ（調整）までの日程が似たような日数で起きているのではという仮定からです。ただ、これでは単なる過去数年、数個のデータの推測にすぎませんで改めてデータ検証してみる事にしました

SKEW指数とは？

まず、SKEW指数について説明します。米シカゴ・オプション取引所（CBOE）が算出する市場のゆがみ（skew＝スキュー）を数値化した指数。S&P500指数を対象とするオプション取引で、コール（買う権利）に対するプット（売る権利）の需要の強さを表します。オプション市場で将来の大きな価格変動に備える取引が増えると上昇し、市場で想定外の事象を意味するブラックスワン（黒い白鳥）が出現する可能性を示唆するSKEW指数は、株式市場が急激に大きく動くリスクを示す指標です。特に、急な下落リスクが高まるとSKEW指数が上昇します。SKEW指数が155を超えると、リスクが非常に高まっていると考えられます。

VIX指数とは？

次に、VIX指数についてです。VIX指数は、一般的に「恐怖指数」とも呼ばれ、市場のボラティリティ（価格変動の激しさ）を示します。VIX指数が高いときは、投資家が将来の価格変動について不安を感じていることを意味します。

SKEWとVIXの関係

SKEWとVIXは、両方とも市場のリスクを示す指標ですが、異なる角度からリスクを評価しています。SKEW指数はオプションの価格の「歪み」を示します。SKEWが高いということは、投資家が予期しない極端な動きに対するリスクを強く感じていることを意味します。一方、VIX指数は市場全体のボラティリティを示します。VIXが上昇するのは、投資家が短期的な価格変動のリスクを感じていることを意味します。

VIXは、SKEWの歪みが解消されるとともに上昇します。過度な恐怖が発生した場合、VIXが急上昇することがありますが、この恐怖は通常すぐに解消される傾向があります。以下のボラティリティマップを使って、SKEWとVIXの関係を視覚的に説明します。

ボラティリティSKEWマップ

この図は、VIXの5日移動平均（5DMA）とSKEWの5日移動平均の関係を示しています。図の左側では、SKEWが高く、VIXが低い状態（過度な恐怖）が示されています。図の右側では、VIXが上昇し、恐怖が解消されつつある状態が示されています。

なんだか難しそうな図ですからスルーするかたも多いと思いますので
バカでも分かる解説をすると左上がイキリゾーン　右下が株やめたいレベルのゾーンで現在は投資家がこぞってイキりちらしている状態という事になります。
正式にはSKEWが高まる（こんな高い訳ねーだろ、下げるかほうにベットしとこう状態）ですがイキリ天井に準えてこうのように解釈いたしました。

過去のデータを使った予測

過去のデータを使って、高SKEWアラート日（SKEW指数が155を超えた日）からマーケットがボトム（RSI < 35）になるまでの日数を調べました。RSI（相対力指数）は、ある株が「買われすぎ」か「売られすぎ」かを示す指標で、35未満になると「売られすぎ」を意味します。

データの収集と分析

以下のグラフは、過去の高SKEWアラート日からマーケットボトムまでの日数（ラグ）の分布を示しています。



このグラフを見てみると、ラグの日数の平均は約227日、標準偏差は約106日であることがわかりました。このデータを使って、2024年の予測調整日を計算しました。

2024年の予測調整日

次のグラフは、S&P 500指数の価格推移と高SKEW期間を示しています。赤い点線は高SKEW期間を示し、紫の点線は2024年の予測調整日を示しています。

  • この分析から、2024年7月28日が予測調整日として特定されました。

VIXとサイクル分析

VIX>30

さらに、過去のVIX上昇サイクルを分析しました。
過去のVIX>30の日をピックアップしてフーリエ変換による周期性分析しますと、45日、55日、65日、90日（45日×2）のランダムサイクルが確認されました。これに基づいて、直近のVIX上昇期間から逆算すると、以下の日程が予測されました。



予測されたVIXピーク日は以下の通りです：

  • 2024年6月6日　-19.58-（0.1%） 済

  • 2024年6月16日　- 708.15（1.82%）　済

  • 2024年6月26日

  • 2024年7月21日★★

これらの日付は、VIXサイクルに基づくリスク期間を示しており、投資家はこれらの期間に特に注意を払う必要があります。

投資戦略

以上の分析結果を踏まえ、以下の具体的な投資戦略を考えてみましょう。

  1. 高SKEWアラート日を注視する: 高SKEWアラート日を特定し、その後の数か月間にわたって市場の動向を注視します。SKEW指数が155を超えると、リスクが高まっていることを意味します。

  2. VIXのサイクルに基づくリスク管理: VIXのサイクル分析から予測されたリスク期間（例えば、2024年6月6日、6月16日、6月26日、7月21日）に注意を払い、その期間にリスク管理を強化します。

  3. RSIによる買いのタイミングを見極める: マーケットがボトムを付ける兆候として、RSIが35未満になるタイミングを見逃さないようにします。RSIが35未満になると「売られすぎ」と判断され、買いのチャンスとなる可能性があります。

  4. 恐怖の中にこそチャンスがある: 市場が不安定で、雰囲気が悪化しているときこそ、大きなチャンスが訪れることがあります。恐怖に惑わされず、冷静にデータを分析し、適切なタイミングで買いを入れることが重要です。

  5. リスク管理の徹底: 投資は常にリスクが伴います。ポートフォリオを分散させ、リスクを管理することが重要です。予測されたリスク期間には特に注意を払い、必要に応じてポジションを調整しましょう。

RSI戦略の有効性

以下のグラフは、過去一年間の日経平均株価とRSIが35以下になった部分を赤色、それ以外を青色で示しています。RSIが35以下の部分で買うと良いタイミングで買えていることがわかります。

RSI<35　以下を赤色で表示

このグラフを見ると、RSIが35以下のタイミングで買うと、その後の上昇を捉えることができていることがわかります。これにより、RSI戦略が有効であることが示されています。

まとめ

今回の分析では、過去のデータを基にして2024年のリスク期間を予測しました。高SKEWアラート日からマーケットボトム（RSI < 35）までのラグを調べ、平均約227日後にリスクが高まることがわかりました。さらに、VIXサイクル分析を用いて、6月から7月にかけての複数のリスク期間が予測されました。

これらの予測を参考にし、リスク管理を徹底することが重要です。特に、市場の雰囲気が悪化しているときは、恐怖に惑わされず冷静にデータを分析し、適切なタイミングでの投資を心がけましょう。引き続き市場の動向を注視し、必要に応じて戦略を調整していきましょう。

免責事項

当ブログの内容は情報提供のみを目的としており、特定の投資行動を推奨するものではありません。株式市場への投資にはリスクが伴い、元本割れの可能性もあります。投資を行う際は、ご自身の責任で行い、必要に応じて専門の金融アドバイザーにご相談ください。

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