覚醒期

「予定通りにならないもんよ」
それが面白い。
それだから面白いと思えるようになった。

2023/12/23篠山へ。
満を持していざ田舎へ笑

篠山へ行く話はここ数年何度か出ていたが、
都会生まれ育ちの私にとっては
車も運転できないし、お店もないし
宝塚から出るのは抵抗があった。

でも前述の通り、日々繰り返しの毎日に飽きてきて
必要なものはネットで手に入る時代、
自分で何かを生み出していく楽しみを味わう人生も
悪くないかも、と篠山行きを決意。
まぁ、篠山は何かエネルギーを感じる場所でもあり
大学の機関や同窓生が多く活動してるエリアで
田舎といってもバイタリティの溢れる土地、
夫も長く縁がある場所である。
就職先の審査もトントン拍子に進み、
ここから魔の3ヶ月が始まる。笑

寒すぎる。家の外どころか、廊下に出られない。
引越業者を使わず自力で運んだので大変。
普通綺麗やのに掃除が行き届いておらず、
見たことない量と色()の埃を掃除してから配置するので2倍の労力。
埃と寒気と乾燥から年明け、久しぶりの喉風邪。
嫌すぎた運転練習。
毎日文句ばっかり言って過ごしてるので
運も悪くなり、美容院で冷遇を受けるなど。笑

ここで夫の提案。
「神戸のお爺ちゃんを弔う」
2023年夏に亡くなったお爺ちゃん。
家族がそんなに仲良くはないので、大して想いを馳せることもなく
正直「お婆ちゃんに続いて問題が片付いたな」とぐらいにしか思ってないまま、
宝塚を離れて篠山に来た。

夫曰く、ごたごたした親族の中で唯一、損得勘定なく関われる癒しのような存在であった孫。
接し方が分からず、生前上手く関わることはできなかったけど、
弔ってくれておらず、神戸から遠く離れていってしまい悲しいと。

神戸のホテルオークラ。ロビー。レストラン。
金星台からの眺め。雨が降る冬の夜だった。
帰り道、すき焼きが手に入った。笑
運が向いてきたね、と2人で笑った。

4月から新しい仕事が始まった。
フレックスだが、久しぶりのフルタイム勤務。
篠山の自然がもつ生命力に癒されながら、
慣れない運転で毎日あちこち初めての場所ばかりを駆け回った。
繰り返しの日々から一転、
毎日したことがないことをするのが当たり前になった。

大きな企画を動かしていたのが、
急に4/10あたりからペースダウン。
立ち行かなくなり、爆速で動いていたのに、
何故か、急に何もやる気が起きなくなる。

咳をすると、小さじ1ぐらいのゲロ。笑
物心ついてから吐いたことのない私は、
「え!!今ちょっと吐いたんだけど!!
どんなけ新しい仕事でストレス溜まってんだよー。
流石にちょっと休むか。頑張りすぎたな」とペースダウン。
幼稚園勤務4年目春になったような、食後なかなか消えない膨満感、おならげっぷ、だるさ。
逆流性食道炎を疑って病院に行き、胃カメラの予約をした。

処方された胃薬を飲み、
1週間ほど経ってもなかなか改善しない。
仕事もかなり楽に調整しているのに。
ストレスはそんなにないはず。
「もしや…妊娠したとかじゃないよね?」

ここ最近は全く妊活しておらず、
むしろ協力隊を終えてから、自分の店が軌道に乗りバイトに任せられるようになったあたりで
できたらいいかなぁと思っていた。
むしろ今はやめて。と思うほどに笑、
子どもへの執着がないのは結婚後初めてだった。

あ、まだ残ってた、と妊娠検査薬を試す。
2本くっきりと赤い線。これどういう意味だっけ。
箱に「陽性」。陽性って何だっけ?

意味がわかって、夫に即報告。
検査薬を持つ手が震えた。
翌日は胃カメラの予約をしていたので、その後に産婦人科を予約する。
その日は義母の癌の手術日だった。

医者は、淡々と
「えーっと、最終月経が3/1。じゃあ妊娠7週目やね。
これが赤ちゃんが入ってる袋。で、これが赤ちゃんね。8mmくらい。」
と教えてくれた。
診察室を出て夫と顔を見合わせる。
まだ実感がなさそうな夫。無表情。笑

そこから親友1人と上司1人と実家家族に報告。
実感がないながら不安な日々の中、車中で電話した札幌のお婆ちゃんの言葉
「無事生まれてきますよ。」がお守りになった。

吐き悪阻でトータル5.6回吐いたが、
そんなに重い方ではなかった気がする。
GWはずっと気持ち悪くて唸りながらゴジラを観ていた。笑
つわりをハックしたのは、
夫のスパルタおっぱいマッサージ(死ぬ程痛くて泣き叫んだ)と、
オキシトシン「この気持ち悪さは、お腹の子がいるからだ!」。

仕事の企画を抱えつつ、
ぎっくり腰と偽りながらなんとか
余力を残した過ごし方で毎日を過ごした。
限界に達さないように、力を抜くことに尽力した。

性別は8月に分かった。
赤ちゃんに子宮があるとのこと。
これまで幼い男児が好きだったので、予想が覆された。
聞いた時こそ衝撃だったが、
「だから人生って面白いよね。
今まで味わったことのない、女の子の可愛さを感じられるんだ。」とムフフとなった。

それと同時に、
同性が故の葛藤も生まれた。
「自分の好みを押し付けてしまったらどうしよう」
この辺は図書館で女の子の育て方という本を読んで解決していった。
子どもに自己投影しない。
私がして欲しかったことではなく、
目の前の子どもが求めていることをする。

また、親問題の葛藤も浮き彫りになった。
「子どもの前では親の愚痴は言いたくない。
子どもがお爺ちゃんお婆ちゃんをどう思うかは、私がどう思っているか関係ない。」
理想像はあった。でも、無理だと分かった。笑
30分会っただけでも最新の愚痴は大量に生まれた。笑
無理やり抑え込んでも、子どもは賢いからバレるに決まっている。
私が親として、どう変化成長していくかは、ずっと見られるだろう。
我が親に会わせないことも考えたが、
うちの人たちは「こんな人も世の中にいるんだ」のサンプルとしてはかなり使える。笑
もしかしたら憧れたりすることもあるかもしれない。
ありのままで行くことにした。

夏。育児用品になかなか手が出せなかった。
「祭は嫌い。終わった後が寂しいから」
父の言葉が私の中に巣食っていた。

もし、買ってダメになってしまったら。
手放す時を想像するだけで辛すぎる。
できるだけギリギリまで買わないでいたい。
夫に打ち明けつつ大泣きした。
こわい。楽しみにしたい。でもできない。
不幸が怖い。

「でも、僕らなら、また幸せになれるよね」

病める時も健やかなる時も愛し続けると誓った。
この人を幸せにしますと誓った。
これまで、いくつの問題を乗り越えてきただろう。
それを思い出せば、前を向くことができた!
よし、お祭り、やったるでー!♡٩( ᐛ )و♡

そして次のミッションは体重管理。
7-8月の、つわりが軽くなり仕事が終わり…の解放感で
多少栄養バランスは気にしつつ、甘いものは1日1つ程度で…としていたが
ひと月で4kg増。
「このままでは生まれるの4kgになっちゃうよ、
難産確実、
他なら帝王切開になりますあなたのような人は。」と詰められ
本格的な食事制限を開始したのが9/23頃。

甘いもの、スナックなど、果物も一切禁止…
とすると低血糖で火照りとだるさに1日3回も襲われ。
果物は食べてもいいことに変更。
1日1回は焼き魚を食べ、豆腐、味噌汁、納豆など大豆で良質なタンパク質を。
米は精白米から7分づきの雑穀ブレンド替えた上で
気持ち減らし、炭水化物は低血糖にならない程度に。
雑穀マイスターの勉強をしながら、食材への意識を上げる。大豆、キヌア、アマランサスすげぇ。
野菜はブロッコリーが葉酸豊富、ミニトマトは味が好き、Nashの弁当なども活用し
食物繊維を積極的に摂って便秘防止。
ビオスリーとエビオス、1日1〜2kmのウォーキングでも便秘をブロックし、
腸内環境を良くして産道の状態を良く保ち、生まれてくる時にいい免疫を渡せるように。
1日1食は何も気にせず食べてよし、でストレス対策も。
これでかなり体重は増加を防げた!!

11月になったあたりから、甘いものが食べたくなり
ぜんざいや大学芋、栗きんとん、大福など和菓子
まぁ体に悪くはなさそうなものはたま〜に食べる。
我慢の限界を迎えてストレスをためるより、
少し抜きを作りることで、0か100でなく
またできるだけ頑張るための胆力を貯める。
これができない万年ダイエッターはめっちゃ辛いだろうな、
とまた人の気持ちを知る機会になった。
あぁ、でもやっぱり、ロイズとハーゲンダッツ、食べたいです!!!
メルティーキッスは植物油脂が入ってるのでロイズにします!

妊娠期のルーティンとして、ストレッチは欠かさなかった。
こむら返り対策として、マグネシウムのスプレーをふくらはぎに左右3プッシュずつ。
アキレス腱伸ばしを歯磨きしながら。
テレビを見ながらあぐらで足裏を合わせる。
寝る前には
膝を倒して腰のストレッチ、股関節、大腿四頭筋、骨盤底筋、体側を伸ばしてから、
腹式呼吸を思いっきり。赤ちゃんにいい酸素を届けるぞ〜の気持ちで。

ここまでやれることはやりちぎっているので、
にゃんちゅう(医者)は毎回体重増加を怒ってくるし
臍の緒巻いてるね、赤ちゃん大きいね、難産だね〜と毎回言われるも、
はーい🙋‍♀️で全く喰らわない。笑
メンタルを強く保つには、
自信があることをやり切ること、
私にはそれが一番いいことを学んだ。

そして最後はお産の時の脳内麻薬、
エンドルフィン。
これをどう出すか。
友達は精神と身体を切り離し空を飛ぶ、って言ってたけど笑、
ちょっと私には難しそうだ…
感謝や祈り、自然の美しさに浸る時は、確かに身体感覚をどこかに置いてきてる感じがあるので
藤井風の曲聴きながら祈るのがいいのかな…
それかお喋りで気を紛らわすか、やな。
そして呼吸はどんな時も、
自分のためにも赤ちゃんのためにも
欠かさないこと。

あと5日でお産かもしれない。
34週3dで2580gだったので、
臨月に入った頃には2850ぐらいかな。
それぐらいで産めると最高だな〜。
おそらく、双方の協力があって、この日この時間、に生まれてきたりするんだろうけど、
自然ですからね、相手は。
あたしに任せなさい、って感じよね。笑
36週であんまり早いと、
体重足りててもリスクあるらしいし…
素人だからそれがどれくらいの可能性かよく分からんけど。

待てますよ。楽しみにはしてるけど。
都会にいた時みたいに、サッと出てきて接客のクオリティも最高、とはならなくても
丁寧に暮らすこと、楽しめるようになったからね。
盆栽に毎日水をやって、草を抜いて、
葉っぱを愛でながら過ごします。

いいなと思ったら応援しよう!