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ちょっと心を豊かにするハナシ
高校に通うゆいは、毎年、初雪を心待ちにしていました。今年も、その季節がやってきました。ある朝、窓の外を見ると、白い雪が静かに、降り積もっているのを見つけました。ゆいは、急いで制服を着て、外に飛び出しました。 雪の中を歩くと、足元から、キュッキュッと心地よい音が響きます。ゆいは、公園に向かい、雪だるまを作ることにしました。手袋をはめて、冷たい雪を丸めていくと、次第に、大きな雪だるまが、出来上がりました。ゆいは、その雪だるまに、自分のマフラーを、巻いてあげました。 その時、近所に住む、おばあさんが通りかかり、ゆいの、雪だるまを見て、微笑みました。「素敵な雪だるまだね」と。おばあさんが言うと、ゆいは、少し照れながらも嬉しそうに「ありがとうございます」。と答えました。 おばあさんは続けて、「初雪の日にこうして楽しむのは、心が豊かになるね」。と言いました。ゆいは、その言葉に深く共感し、初雪の美しさと温かさを改めて感じました。 その日、ゆいは家に帰ってからも、窓の外の雪景色を眺めながら、おばあさんの言葉を思い出していました。初雪の日の出来事は、ゆいの心に温かい思い出として刻まれました。