ようやく「ウーちゃんの失恋」の話

前振りができたところで、ようやく予告していた「ウーちゃんの失恋話」を書こうと思う。

我が家の烏骨鶏ウーちゃん♂は貴公子のようなキャラで
一番小さいけれど、一番穏やかで誇り高い。

ウーちゃん

後から生まれた5ヶ月違いの雄 ぱんちゃを先住のみんなは受け入れ拒否し激しく排除しているが、ウーちゃんだけは穏やかに接するのであった。

今回、アコ(♀2歳)とぱんちゃ(4か月)を
無謀にもペアで里子に出す計画があり、
全く面識のなかった2羽を慣らすために、毎日少しずつ馴染ませている。
いきなり1対1ではビビッてしまうので、ぱんちゃには幼馴染の雌鶏2羽を同伴、アコの方は、ウーちゃんを同伴させることにした。
別々に育ったアコとぱんちゃ。
5羽をプレイランドで合流させると、
ぱんちゃには幼馴染の雌がぴったりとくっつき、
アコにはウーちゃんがぴったりついて警護している。

普通、雄鶏は、目新しい雌を見かけたら、早速クドいて交尾しちゃうのかと思いきや、それぞれがどの群れに属しているのか気にしているようで、
ぱんちゃ側の雌にウーちゃんは手を出さないし、警護も自分の群れの雌のみに行う。
だから、同じ空間にいても、所属する群れで結界でもあるような行動をし、両者が交わる感じはあまりないのだった。
初めは明らかに分断されていたが、慣らし始めて2週間経ったあたりで変化が出て来た。
アコが、ぱんちゃ側に加わろうとする動きを始めたのだ。
これは意外だった。
今まで寝食共にしてきた仲間のウーちゃんと一緒にいることを良しとせず
わざわざ、新参者の群れに入って行こうとするアコ。
初めは新参者を追い払おうとしているのかと思ったし、
ぱんちゃ側も、そう思ってアコから逃げていた。
でもなんか違う。
どうやらアコは、自分の仲間のウーちゃんから逃れて
ぱんちゃ達の仲間に入りたいようなのだ…

まるで軟禁状態のDV被害者かなんかが、家の外に出た時に、助けてほしくて
他の集団に紛れ込もうとしているような…

え!?

ウーちゃんに限ってまさかそんな。
ウーちゃんは、ぱんちゃたちからアコを守るために、ほら、ピタッと警護…

と思ったら…逃げられてる…( ̄∇ ̄;) 
そしてついにアコはぱんちゃが佇んでいた止まり木に飛び乗り(え!)
ピッタリ自分の身体をくっ付けたではないか!!

アコ(右)がぱんちゃ(左)にぴったりと身を寄せる。
「こはいかに⁉」驚き顔のぱんちゃ

えーーー(@_@) そんなことありー⁉
つい最近登場の青二才、自分より2歳も年下のぱんちゃに
ウーちゃんと言う仲間が目の前にいながら、この身の寄せようは⁉(@_@)
ウーちゃんはこれ見てどうなの⁉(@_@)

目の前でこの行動を見せられたウーちゃん(左下)
一見冷静…と思ったら
そーッと近づき。(異変を感じて立ち上がるアコ)


いきなり噛みつく!!
ぱんちゃびっくり

ウーちゃんまさかのジェラシー!!
「僕の彼女に何しやがる」とばかり、ガブッっと!!!😱
(何かしたのはアコ♀ですが💦)

今まで、他の先住たちがぱんちゃを盛大にハブっても
ウーちゃんだけは、ぱんちゃに寛大だった。
攻撃もしない、威嚇もしない。
それは、若いぱんちゃを「敵にもならぬ」と軽視していたのかもしれないし
争わずに生きる、小さなウーちゃんなりの処世術だったのかも。
いや、そうじゃないかも?
アコとぱんちゃを慣らすためにプレイランドで一緒にさせた時、
ウーちゃんは自らその場に混ざろうとした。
ウーちゃんは無害だから、一緒でも良いか、って混ぜたのだけど、
ウーちゃんはアコが好きだったのかもしれないな。
新参者のいる不安定な場に入るリスクよりも、
アコと一緒 を選んだのだろう。
敵対するよりも、安心させ、その場に残れる可能性を作った。

先住の雄たちは皆アコが好きで、アコとの交尾はいつも争奪戦だった。
他の♂がいない環境でアコと一緒は、ウーちゃんの念願だったのだ。

だけどアコはつい最近見知ったぱんちゃを気に入り
自分の群れのウーちゃんを捨て、ぱんちゃ傘下に入ろうとした。

ウーちゃん、フラれちゃったね。

ずっとアコを警護してきたのに、
アコはぱんちゃが好きになっちゃったみたいよ

残酷な言葉をウーちゃんに投げかけて
ウーちゃんは遠くを見ながらそれを聞いていた。
一途にアコを守ってそばにいた、ウーちゃんを思うと切ないな。

その時、プレイランドの外が騒がしいのに気がついた。
隣接の小屋に閉じ込められている先住たちが、自分達も外に出たくて
騒いでいるのだった。
今までは喧嘩の可能性が高いので、彼らとぱんちゃは一緒にならないようにしてきたけれど、ちょっと様子を見てみるか。

そんな思い付きが、「まさか」の事態を引き起こすとは
この時は露とも知らなかったのである。

次回、「キィちゃんの錯乱」を書いていきます。


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