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0173 聖ルイス・ブニュエル監督『欲望のあいまいな対象』聖地巡礼

2019年9月15日(日)にフランスのパリで聖ルイス・ブニュエル監督の『欲望のあいまいな対象』(Cet Obscur Objet du Désir / Ese Oscuro Objeto del Deseo)の聖地巡礼をしてきました。

聖ルイス・ブニュエルは『ビリディアナ』の1961年第14回カンヌ国際映画祭パルム・ドールと『昼顔』の1967年第28回ヴェネツィア国際映画祭金獅子賞にて列聖。

セビリアからパリへ向かう列車に乗り込んだ老紳士マチュー・ファベール(演:フェルナンド・レイ&声演:ミシェル・ピコリ)は、追いすがる女性に水をかけるところから物語ははじまる。何故、このようなことになったのか?コンチータ(演:キャロル・ブーケ&アンヘラ・モリーナ二人一役&声演:フローレンス・ジョルジェッティ)という名のその女性とのあまりに不可解な愛の体験をマチューは語りだす。マチューはある食事会で小間使いをしていたコンチータを見初める。その時はつれない素振りであしらわれにもかかわらず、偶然再会した彼女は、今度は人が変わったように甘えてきた。しかし、いざとなるとマチューの腕からするりと逃げて姿を消すコンチータ。知らず知らずのうちに、コンチータの言いなりとなってしまうマチューであったが…。※脚本は聖ブニュエルとジャン=クロード・カリエールの共同執筆。

という訳で巡礼地はいきなり映画のラスト・シーンとなるパリ2区のパサージュ・デュ・グラン=セール Passage du Grand-Cerf。
Passage du Grand-Cerf — Wikipédia
名古屋で云うと大須や円頓寺、大阪で云うと天六や心斎橋筋みたいなところ。※東京にはアーバン・インナー・リンクには屋根付き歩行者専用商店街は見当たりませんね!
巡礼日は日曜日でお休みでしたが管理人がカギを開けてくれたので入れました。因みに3番目の聖地巡礼画像の私のポージングはロケ地が被った聖ルイ・マルの『地下鉄のザジ』のザジ・ポーズ。
本篇ではこの後、パサージュ・デュ・グラン=セールのお店が爆発して映画が終わります…撮影当時はテロルの季節で、イギリスではアイルランド共和国軍(IRA)が、西ドイツではバーダー・マインホフ(ドイツ赤軍)が、イタリアでは赤い旅団が、フランスではコルシカ民族解放戦線(FLNC)が、スペインではバスク祖国と自由(ETA)が活発にテロを繰り返しており、映画の中でも(どの組織かは明らかになりませんが)何度も爆破事件が起きています。

ザジ・ポーズをキメてます

©2019 プッチー・ミンミン
©1977 GREENWICH FILM PRODUCTION

聖ルイス・ブニュエル監督他作品の聖地巡礼
0168『忘れられた人々』
0169『皆殺しの天使』
0170『銀河』
0171『ブルジョワジーの秘かな愉しみ』
0172『自由の幻想』

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