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0172 聖ルイス・ブニュエル監督『自由の幻想』聖地巡礼

2003年12月29日(月)-30日(火)-31日(水)と2019年9月15日(日)にフランスのパリで聖ルイス・ブニュエル監督の『自由の幻想』(Le Fantôme de la Liberté)の聖地巡礼をしてきました。

聖ルイス・ブニュエルは『ビリディアナ』の1961年第14回カンヌ国際映画祭パルム・ドールと『昼顔』の1967年第28回ヴェネツィア国際映画祭金獅子賞にて列聖。

1808年、ナポレオン占領下のスペインのトレド。自由を掲げるナポレオン軍に銃殺されるスペイン人たちは「くたばれ、自由!」と口々に叫ぶ。
舞台は飛んで、自由の国フランス。現在のパリ。公園でスペインの怪奇な物語を読んでいる女中たちからはじまって、登場人物のしりとりで話が進むにつれ、奇想天外な時間が重なっていく。
パリの名所絵葉書(凱旋門、サクレ・クール寺院など)を見て「ワイセツだ」と性的興奮にかられるフーコー夫妻(演ジャン=クロード・ブリアリ&モニカ・ヴィッティ)、真夜中の寝室を訪れる郵便配達、狐一匹を追い回す戦車部隊、お祈りが終われば何でもしていいのだとポーカーに講じる修道僧たち、食事と便事(?)が逆転した奇妙な教授の体験、行方不明の少女を、当の少女を連れて捜索する父親リシャ―ル・ルジャンドル(演:ジャン・ロシュフォール)と警察、死んだはずの妹が墓地からかけてくる電話、一人しかいない筈の警視総監(演:ジュリアン・ベルト―)が逮捕され何故かもう一人の警視総監(演:ミシェル・ピコリ)と対面するなど、次々に繰り広げられるシュルレアリスムのイメージの炸裂。※脚本は聖ブニュエルとジャン=クロード・カリエールの共同執筆。

フーコー夫妻が興奮してしまうワイセツな絵葉書になっているパリの名所はパリ8区の凱旋門 Arc de triomphe de l'Étoile と、
 Arc de triomphe de l'Étoile — Wikipédia

2003年末の凱旋門は修復工事中でした

パリ1区ヴァンドーム広場 Place Vendôme (広場の塔はオステルリッツ(アウステルリッツ)の記念柱)に、
Place Vendôme — Wikipédia

パリ18区モンマルトル地区のサクレ・クール寺院 Basilique du Sacré-Cœur de Montmartre など。
Basilique du Sacré-Cœur de Montmartre — Wikipédia

モンパルナス・タワーから無差別殺人を起こす狙撃手(演:ピエール・ラリー)の被害者のひとりはパリ・メトロ6号線エドガー・キネ Edgar Quinet 駅出てすぐのパリ14区のエドガー・キネの市場(マルシェ)で射殺されます。
Edgar Quinet (métro de Paris) — Wikipédia
マルシェの西にはパリ15区のモンパルナス・タワー Tour Montparnasse が見えます。
Tour Montparnasse — Wikipédia

©2003 2019 プッチー・ミンミン
©1974 GREENWICH FILM PRODUCTION

聖ルイス・ブニュエル監督他作品の聖地巡礼
0168『忘れられた人々』
0169『皆殺しの天使』
0170『銀河』
0171『ブルジョワジーの秘かな愉しみ』
0173『欲望のあいまいな対象』

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